監修・執筆 新井 誠|人材採用コンサルタント
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私はdodaを利用してブラック企業からホワイト企業への転職に成功し、年収を含む労働条件が改善されました。
ホワイト企業に転職して早10年、今は営業課の課長として仕事をしているのですが、事業拡大や欠員の際には採用担当者になります。
人を採用する立場になった今、転職エージェントに対して思うことがあります。
それは
「高い。でも使わざるを得ない」
です。
dodaをはじめとする転職エージェントを求職者が利用する場合は完全無料ですが、人を採用する企業が利用する場合は有料です。
そして企業がお金を払ってでもdodaを利用して人を採用したい真意を理解すれば、転職活動を有利に進めることができます。
本記事ではdodaが無料である仕組み、なぜdodaを利用すべきなのか、dodaを最大限利用するためのポイントを採用者目線で解説します!
企業側から見たdodaの仕組み
dodaに限らず、転職サイトや転職エージェントを利用する場合は、是非人を採用する企業が閲覧するページを見てみることをお勧めします。
企業向けのページを見るとdodaが企業に対してどのようなサービスを提供し、どのようなメリットがあるのかが分かります。
すると求職者がdodaをどのように利用すべきなのかが見えてきます。
企業がdoda利用する場合のサービスは以下の3つに大別され、費用も異なります。
【doda Recruiters】

企業がdodaの登録者の登録者情報を閲覧し、求める人材を直接スカウトするサービスです。
企業は不特定多数の登録者に直接声をかける事ができますが、企業にdodaの担当者は付きません。
料金は公開されていませんが、人を採用する企業が登録者情報を確認してスカウトする手間がある分、人材紹介サービスよりかは安いものと予想されます。
また何名採用しても成果報酬が発生しません。
よりあなたに合った企業からスカウトメールを受け取るためには、可能な限り職務経歴や次の仕事に求める条件、転職にかける想い(熱意)を書き込みましょう。
細かく書き込んでいる人の数は意外と多くないものです。
【doda求人情報サービス】

幅広く募集をかけるサービスです。
登録者がdodaの専用サイトを閲覧し、登録者から応募が来るのを待ちます。
不特定多数の登録者からの応募が期待できますが、dodaの担当者は付きません。
登録者側からすると、いわゆる転職サイトと呼ばれるサービスです。
求人掲載費は25万円から150万円と様々です。
企業は自社の求める人材から問い合わせを得るためには、企業がdodaの専用ページに掲載される求人情報を工夫して書き込む必要があります。
dodaを転職サイトとして利用して良い転職をするためには、まずは登録者自身が様々な求人情報を閲覧し、比較をしてキラリと光る求人を見分ける力を養う必要があります。
【doda人材紹介サービス】

企業に専任の担当者が付き、dodaの登録者の中から最適な人材を紹介します。
求職者一人に対しても一人の担当者を付け、カウンセリングや求人の紹介、選考書類の添削に模擬面接、さらには企業との面接日の調整や給与交渉など転職に必要なサービスを全て無料で提供します。
成果報酬型のため、人を採用した時のみ支払いが発生します。
採用した人の年収の35%がその費用になります。
例えば20代後半の平均年収である年収350万円の人を採用したら122万円、年収500万円の場合は175万円かかることになります。
このサービスを利用した場合、企業の手間は一番少なくなりミスマッチの採用の可能性は著しく低くなりますが、一人採用する単価が高くなります。
なぜ求職者はdodaを利用すべきなのか
多くの企業がdodaを利用する理由、それは登録者数が多いからです。
人を採用する企業からすると「なるべく多くの求職者の中からベストな人選をしたい」と思うのが自然です。
求職者からしても、「なるべく多くの求人の中から転職先を選びたい」と思うもの。
求職者が多い企業にはいい求人が集まり、いい求人が集まるといい人材が集まります。
10万件を超える求人を保有している転職エージェントはdodaとリクルートエージェントのみです。
人を採用したい企業としてはなるべく多くの求職者の中から自社の求める人を採用したいわけですが、同時に採用にあまり手間と費用をかけたくありません。
多くの企業は採用専門の部署を設けていません。
大企業であれば人事部が採用活動の初期段階や面接などの日程調整などを行いますが、二次面接、三次面接に進めば結局は配属先の部署や課のトップが出てきます。
私の会社で人を採用する場合は、人を募集している部署や課のトップがdodaのような人材紹介会社とやりとりをして採用活動を進めます。
正直、営業活動やチームマネジメントでも手一杯なのに加えて採用活動となると時間がいくらあっても足りません。
なので担当者が付く人材紹介サービスを利用します。
私の会社は今は業績が良好なので、人材紹介サービスを利用する余裕がありますが、もし業績が悪くなれば予算が下りないでしょう。
その場合は、dodaよりも安い転職サービスや求人掲載費が無料のハローワークを使わざるを得なくなります。
安い転職サービスは広告の予算が少ないために登録者数が少ない傾向があります。
ハローワークは求人掲載費が無料なのはいいですが、無料であることから人を使い捨てにするブラック企業や反社会勢力関連企業に利用された事があるため、そのことを知っている情報収拾能力に優れた求職者が利用しない傾向があります。
また民間の転職サービスを利用できなかった人が利用するという一面もあるため、求める人材が見つからない可能性が高いので、利用は避けたいと考えています。
dodaには常時10万件以上の求人があり、企業から見ると利用料が高くてもたくさんの企業がdodaを利用している事が分かります。
採用する人材が優秀であることは重要ですが、採用担当者として「何に一番重きをおくか」と問われれば、求める経験とスキルを持っていることです。
(向上心がある、協調性がある、長く勤める気でいることは大前提です。)
事業拡大であればある程度時間的余裕はありますが、欠員補充のためであれば可能な限り早く採用しなければなりません。
決められた期日までに、必要な能力を持った人を採用するためにはどうしてもdodaのような転職サービスを利用せざるを得ないのです。

dodaを利用して転職に成功する秘訣
転職の際に複数の転職エージェントを利用するのは鉄則です。
その理由は以下の3つ。
- より多くの求人にアクセスする
- より自分に合った担当者にめぐり合う
- 転職エージェント同士を競合させる
基本的に転職エージェントには正直に登録している転職エージェントと選考の進み具合を正確に伝えておきましょう。
最初の面談の時に登録している転職エージェント名を伝えておけば、dodaの担当者は週に一回以上は「他社さんでの進み具合はいかがですか?」と必ず聞いてきます。
他社で転職が決まってしまったら自社の売上にならないから当然ですよね。
せっかく無料でサービスを提供してきたのが無に帰してしまいます。
dodaは当然どの転職エージェントにも負けたくないでしょうが、特にdodaが意識する転職エージェントがあります。
それは先ほど少し名前が出たリクルートエージェント。
リクルートエージェントの求人件数は転職エージェント業界No.1の20万件以上。
dodaはリクルートエージェントに追いつけ追い越せで日々業務に勤しんでいるのです。
またリクルートエージェントもdodaを一番の競合として認めています。
この2つに登録をしておき、両社の担当者に伝えておけば切磋琢磨してくれることでしょう。


最後に
企業が人を採用するときに最も避けたい事態は、手間がかかってしまうことでも費用がかかってしまうことでもありません。
ミスマッチの採用をしてしまうことです。
多少手間がかかっても、多少費用がかかっても、採用後に会社の利益に貢献してくれる人が採用できれば万事OKです。
採用した人が期待していたほど経験と能力が乏しかったり、協調性がなかったりすると、採用にかかった手間と費用ばパーになるだけではなく、業績悪化につながり兼ねません。
試用期間でミスマッチを見抜けず正社員で採用してしまうと簡単にクビにもできません。
このミスマッチを防ぐためにdodaのような転職エージェントがあるのです。
