監修・執筆 新井 誠|人材採用コンサルタント
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「嫌ならやめろ!」なんて言われても辞めれるわけないですよね。
上司もわかってて言っています。
でもそんな上司のもとで後何年も何十年も働かなくてはいけないのは大変な苦痛。
そこで本記事では「嫌なら辞めろ!」と言われたあなたに考えて欲しいことを私の経験から7つにまとめました。
最後まで読めば、転職するしないの判断基準を持つことができます。
明日は前向きな気持ちで会社に行くことができますよ!
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パワハラ上司に「嫌なら辞めろ」と言われる理由
私自身が2人の上司から「嫌なら辞めろ!」と言われた経験から推察をしていきます。
上司自身が「嫌なら辞めろ」と言われた過去がある
なぜそんなことを言い切れるのかというと、上司が部長に「嫌なら辞めろ!」と言われている声を聞いたことがあるから。
私の上司は、過去に言われたことがあるどころか、現在進行形で言われていたんですね。
部下は上司に嫌でも似てきます。
そのため自分の部下にも容赦無く「嫌なら辞めろ!」と言うことができる。
これはもはや社風です。
社風は浸透すると、言ってはいけない言葉であっても全員が自然と使うようになります。
あなたも部下ができれば「嫌なら辞めろ!」と言っているかもしれません。
「嫌なら辞めろ」をパワハラと思っていない
人によっては、言ったことや言われた事も忘れるくらい何でもない事。
しかし初めて「嫌なら辞めろ!」と言われた人や傷つきやすい人には、大きなダメージを与える言葉です。
他人がどう受け取るかも考えず「嫌なら辞めろ!」と言ってくる上司は、パワハラともなんとも思っていないでしょう。
むしろ「部下の教育のために言ってやっている。」くらいに考えているかもしれません。
「嫌なら辞めろ!」をパワハラと思わない上司は、今後も言い続けるでしょうし、それ以外のきつい言葉も使う事でしょう。
あなたはパワハラ上司の部下である限り、耐え続けないといけません。
部下が辞めても構わないと思っている
人の出入りが激しいと、部下が辞めることに対して抵抗が無くなってきます。
人が辞めることに対しての抵抗が少ないと、部下に対しての思いやりは無くなります。
私が新卒で入社した会社がまさにこのタイプの会社でした。
新入社員は人事部が採用するので、上司自身は採用の苦労も知らないんですね。
なので辞めてしまったら、言われたい放題です。
まあこのような会社はあまり業績も良くなかったりするものですが。
誰かが辞めると、辞めた部下の悪口を言う元上司の姿はよく見かけました。
当時の私の気持ちは
「私も辞めたら言われるんだろうな」
「なんでこんな会社にいるんだろう」
というもの。
今思えば辞めて正解です。
私自身が部下が辞めても悪口を言う人になっていたかもしれませんからね。
上司から「嫌なら仕事辞めろ」と言われれば完全にパワハラ
そんな簡単に辞められないのを分かりきって「嫌なら辞めろ!」と言ってくるのは、あまりに無責任です。
「嫌なら辞めろ!」と言っても辞めない人がほとんど。
完全なパワハラです。
ちなみに厚生労働省が定義するパワハラの定義は以下のとおり。
念のために当てはまるか確認してみてください。
職場において行われる
- 優越的な関係を背景とした言動であって
- 業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより
- 労働者の就業環境が害されるもの
であり、①〜③までの要素を全て満たすもの。
→客観的に見て、業務上必要かつ相当な範囲で行われる適正な業務指示や指導については、該当しない出典元:厚生労働省
何らかの原因はあなたにもあるのかもしれませんが、それでも「嫌なら辞めろ!」は言い過ぎであり、指導の方法を間違えています。
上司に怒られると
「自分は間違っていたのかな?」
「申し訳ないな」
などとネガティブな気分になったりもしますが、その気持ちに飲み込まれないようにしましょう。
あなたが何らかの間違いを起こしたことと、パワハラを受けたことは切り離して考えるべきです。
「嫌なら仕事辞めろ!」と言われて辞めるとどうなる?
上司に一方的に怒鳴られたときに心の中で何度思ったか分かりません。
もし今あなたが上司に「嫌なら辞めろ!」と言われて、「分かりました!辞めます!」と返したとしましょう。
上司はあなたを引き止めるか、意地を張って止めないかの二択。
周りの人はあなたを引き止めるか、まずは落ち着くように言ってくるでしょう。
しかしあなたはもう引っ込みがつきませんので、その場で荷物をまとめはじめます。
あなたは「お世話になりました!」と、バツの悪そうな上司を尻目に会社を去ります。
もう二度とその会社に行くことはないでしょう。
突発的に会社を辞めてあなたが気持ちがいいのはここまでです。
- 次の仕事も決まっていない
- 正式に退職の手続きを踏んでいない
- お給料が今月末まで
など、不安が次々と襲ってきます。
一方の上司は、最悪でも減給・降格など、多くの場合は、お咎め無しでしょう。
なぜならパワハラを受けたあなたが会社を去っていて、被害者本人もあなたを弁護する人もいないからです。
痛み分けかもしれませんが、あなたがダメージを負っているのに対して上司はほとんどダメージを負っていません。
勢いで辞めるのはあなたが損をするだけです。
でもあなたはそれを思いとどまって今この記事を読んでいるんですよね?
本当に良かったです。まだ間に合います。
今あなたが持つべきものは辞める気持ちではなく戦略です。
会社に居続けるか、辞めるか決める
ほとんどの場合上司にパワハラを受けても言い返すことなんてできないですし、結局はあなたが溜め込むしかありません。
サラリーマンは辛いですね。
もう今、会社に居続けるか辞めてしまうかを決めてしまいましょう。
会社に留まると決めたあなたは今の上司と今後、数年〜数十年一緒に仕事をしていくことになります。
おそらくその間あなたは何度もパワハラを受けることになるでしょう。
パワハラに耐え続けるためには、その先に希望がないと耐えることはできません。
上司を追い抜く
その希望の一つは、何年かかるか何十年かかるか分かりませんが、いつかその上司を追い抜くこと。
何十年経っても追い抜くことはできないかもしれません。
判断基準は、以下の2つ。
- あなたにとってその上司が追い抜く価値がある人か
- 上司を追い抜く時間と労力を割いてでも続ける価値のある仕事・会社か
上司はパワハラだけが問題であって、パワハラ以外は尊敬できる人かもしれません。
また上司さえ問題なければいい会社、その上司だけが問題という場合もあるでしょう。
上司が退職する、上司が別の人に変わるのを待つ
上司の定年退職などです。
また毎年期の変わり目に人事異動があるのであれば、何もしなくても上司が変わるかもしれません。
異動を希望しておけば、異動できるかもしれません。
転職を本格的に考えるのであれば、まずは異動の可能性を確認してからの方がいいですね。
しかしこれには、会社の体質が重要。
上司のパワハラが上司の個性によるものではなく、社風だったら最悪です。
私が勤めていたブラック企業がこのタイプでした。
北関東で2年働いて、あまりに高圧的な上司に嫌気がさして辞めようと思った矢先に東京への転勤辞令。
「上司が変わる!」と思い東京で働きはじめたのですが、東京で私の上についた上司も前の上司と全く同じタイプでした。
よくよくみると会社に長年残っている人は、パワハラタイプばかり。
パワハラが社風の場合は、上司が変わっても状況が変わらないので注意が必要です。
パワハラに耐える
移動願いを出したり、転職するだけで状況は好転するかもしれないのに、とにかく目の前のパワハラに耐え続ける。
これだと、ただただ貴重な時間を浪費していくだけです。
あなたの会社で周りを見渡して、パワハラに耐え続けているような先輩はいませんか?
あなたもそうなっていませんか?
パワハラに耐え続けるのは、自らがすすんで選んだ道ではないでしょうが、結果的にその道を進み続けてしまう方がいます。
あなたは自分の道を自分で切り開いていってください。
決め切れないなら求人紹介だけ済ませておく
そんなあなたには、プチ転職活動をお勧めします。
転職エージェントに登録をすると、数日内にカウンセリングを行い、求人を紹介してもらえます。
今はコロナ禍で対面のカウンセリングが電話に変わっているので、家にいながら求人紹介までしてもらえるのです。
この求人紹介が「嫌なら仕事辞めろ!」と言われた後のあなたの心理状態に大きな影響を与えます。
「今会社を辞めても、自分には次いける会社が確実にある」
そう思うことができれば、一方的に言われるがままではなく、ときには言い返すこともできるかもしれません。
言われるがままにしているとだと、どんな人間でも思いあがってしまいます。
「言い返すと別の形で仕返しされるんじゃないか」
という不安も分かりますが、何かを変えなかれば今の状況が続いていくだけです。
謝罪すべきところは謝罪した上で改善案を受け入れられなかったのであれば、転職活動を本格化すれば良いのです。
あなたが転職するか決めていなくても、そのことを面談の時に伝えておけば、その前提で親身に相談に乗ってくれます。
常に次の職が見えている状況だと、上司や会社とやりとりするときの気持ちが楽になりますよ!
「嫌なら仕事辞めろ!」と言われない会社で働くといい苦労ができる
仕事とは楽しい時もあれば憂鬱な時もあるものです。
そして、できれば憂鬱な時は、上司に「嫌なら仕事辞めろ!」なんて言われて悩む時間は無くしたいもの。
お客さんとのやりとりや納期内に終わらせるべき仕事など、前向きで自分が成長する時間に使いたいですよね。
ホワイト企業に転職できて「希望に燃えて楽しく仕事をする毎日!」というほど人生は甘くありません…。
ブラック企業出身の私は、本来身につけているべき社会常識やビジネススキルを身につけておらず大変苦労しました。
パワハラはなくなりましたが、逆に真の実力が試される会社に転職してしまったので、業績が上がらない時に言い訳が効かないのです。
いい会社にはいい人材が集まるので、まざまざと自分の自分の実力を思い知らされます。
しかし前の会社に戻りたいなんて一瞬でも思ったことはありません。
前の会社だったら、「嫌なら辞めろ!」とパワハラの毎日で神経をすり減らしながら、成長せず気がつけば30代40代になっていたことでしょう。
考えるだけで恐ろしいことです。
筆者がパワハラ上司に「嫌なら辞めろ」と言われて転職した時のエピソード
あなたが「嫌なら辞めろ!」と言われた後にどう考えればいいのか、参考になれば幸いです。
初めて「嫌なら辞めろ」と言われたのは、営業成績が悪かったある月末のこと。
「成績が悪かったなら仕方ないじゃないか」と思うかもしれませんが、まだ入社して半年くらいのことでした。
入社して半年で入社5年目10年目の営業と同じような目標を無理やり設定されたんです。
私は内心「そんな無茶な…」と思っていましたが、他の目標達成をしていない先輩方も同じように言われていました。
「嫌なら辞めろ!」は社風だったんですね。
私はその後も退職するまでの3年間、上司が変わっても異なるごとに「嫌なら辞めろ!」と言われ続けました。
3年も言われ続けると、初めて「嫌なら辞めろ!」と言われた時の衝撃は忘れています。
しかし改めて考えると腹が立つ言葉ではあるんですよね。
私は入社して3年した時に将来のことを考えて、転職することを決めました。
その時にまずやったことは転職エージェントに登録をすること。
「嫌なら辞めろ!」と言われて「辞めてやらぁ!」では損をするのは私だけと思ったからです。
次の会社も見えてきたところでタイミング良く「嫌なら辞めろ!」と言われて計算高く「辞めてやらぁ!」と言いたいところ。
しかし現実はそううまくはいきません。
上司を会議室に呼び出し、退職届を出して退職することとなりました。
そして驚いたのは転職した後の上司。
こんなに物腰が柔らかくて穏やかな上司がいるものなのかと驚きました。
私の仕事が至らなくて指導を受けたことはありますが、感情的に怒られたことは一度たりともありません。
私は「上司とは怒鳴りつけてくるもの」と思い込んでいましたが、私は3年で2人の上司しか経験したことのない新社会人。
パワハラ上司は実際に存在しますが、パワハラではない上司もたくさんいることを知りました。
あなたがもしパワハラ上司で悩んでいるなら、早く転職をしてパワハラなんて関係のない会社で頑張ってほしいと思います。
最後に
ホワイトな会社に転職すると「あのパワハラ上司のせいだ!」と言うことはできなくなります。
ホワイトな世界でこそ仕事は頑張り甲斐があるもの。
あなたの実力が試されます。
上司の文句を言っても何も状況は変わりませんし、今後どうするかを今決めてしまいましょう!
10月は毎年20代の離職者が続出し、その穴埋めで優良求人が出る時期。
今すぐ転職活動を開始すれば早々に内定を得られる可能性は高いでしょう。
来月になれば採用枠が埋まってしまいます。
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