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会社の常識は社会の非常識。元ブラック企業社員が語るブラック企業がなくならない3つの理由

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監修・執筆 新井 誠|人材採用コンサルタント

新卒でブラック企業に入社し3年勤務したのちに転職。転職後は専門商社の人事部で15年勤め100名以上の採用に携わる。2017年に独立してからは人材採用コンサルタントとして200社以上の人材採用に関わる。
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私がホワイト企業に転職してから疑問に思ったのはなぜブラック企業が存在するのかということ。

毎日遅い時間まで働いて休みの会議や資料作り。

人によっては半ばお客さんを騙すような売り方までして得られた給与は同世代よりも少ない。

はたから見れば、なんでそんな会社に勤めているの?転職すれば?って思いますよね?

でも当の本人はそれができないんです。

そこで辞めれる人ばかりだとブラック企業には人がいなくなり淘汰されるはずです。

ブラック企業が世の中からなくならない理由を元ブラック企業の社員の経験から3つの理由を解説します。

ブラック企業がなくならない3つの理由

ブラック企業は特に定義があるわけでもありません。

厚生労働省でも一般的特徴を公表はしていても定義は公表していません。

※厚生労働省では労働基準関係法令違反した企業の名前は公表しています。

何がブラックかは人により違うからだと思われます。

あなたにとってブラック企業だとしても他の人にとってはブラック企業ではないかもしれないのです。

ブラック企業とは何が作り上げているのか、誰にとってブラックなのか、そしてなぜ無くならないのかを解説します。

ブラック企業の上層部がブラックな状態をブラックだと思っていない

企業を形作るものは人です。その企業を作ってきた人、今会社の中枢にいる人は自分がやってきたことや育ってきた環境を新しく入ってきた人に強制する傾向にあります。

特に創業者は世間一般的に見て仕事ができる人です。

事業を起こす程の人は皆個性的で一括りにはできませんが、仕事ができる人は仕事量が極めて多いのは共通しています。

問題は創業者もしくは創業者の意思を継ぐ者がその仕事量が多い状態こそ当たり前と考えており、その仕事量を部下に強制しまう場合や押し付けられた部下がそれをさらに部下に強制し年月を経て社風化してしまうことです。

創業者がやってきたことは創業者だからできることであり、他の人もできるとは限りません。

人間誰しも自分にできることは誰にでもできることと考えがちですが、あながちそうではありません。

平均的な人間とは存在せず皆何かしらの特徴・特技などをもっています。

この特技が高いレベルで仕事に関係し会社に影響を及ぼすと、その会社にいる他の人の人生にも影響が出てきます。

有給を取る風習の無い会社、会議を夜遅くや休日に行う会社、携帯電話を支給されない会社などは世の中にたくさんあります。

でもその会社に長いこといる人にとっては何も不思議では無いこと、外部から見たら異常事態という事はよくある事です。

どの会社でも独特の社風がありますが、その社風が人権を侵害している場合はブラック企業ということができるでしょう。

人により人生において重要なものは異なります。

  • 自分を高める
  • お金を稼ぐ
  • 夢追う人をサポートする
  • ぼーっとする
  • 平凡な生活を続ける
  • 趣味に没頭する

しかしお金が無いと生活できませんので多くの人は雇われて給料をもらう道を選びます。

ところがその会社で仕事が人生において重要な人からその人の重要で当たり前のことを押し付けられる。

会社と労働者は平等と言われてはいますが、まだまだ労働者の方が立場が弱いのが現実です。

労働者は受け入れられない環境を許容量を大きく超えて一方的に送りつけられ仕事で心身をすり減らします。

その労働者にとっては過酷な環境でも創業者やその元で長く働き続けてきた古参の社員の中では当たり前の環境。

お互いが理解し合うのは極めて難しい事です。このギャップがブラック企業と呼ばれる原因の大きな一つです。

そこでしか生きていけない末端社員

ブラック企業に入ってきた人の経緯は様々です。

その中でも特に在籍年数が長いのは以下の2タイプです。

  • 新卒で入社してそのままい続ける人
  • 同じ業界から転職してきた人

両者に共通しているのは現状維持です。

良くいえば一つのことに長い時間打ち込むことができる人。

その会社その業界でそれなりの地位まで上り詰められるかもしれません。

悪くいうと融通が利きません。

一度道を間違うと間違った道をそのまま突き進んでしまう可能性があります。

新卒でそのままブラック企業に居続ける人は転職が怖い、もしくは転職の選択肢がそもそもありません。

同じ業界から転職してきた人は転職はするが別の業界へはいかない、もしくは選択肢に入れていません。

もし会社や業界が健全であったりあなたに合っているのであれば問題ありません。

他の世界もあると認識しつつ、あなたが気に入った世界で生きて行く選択は決して間違っていません。

しかしブラック企業なのであれば他の世界にも目を向けるべきです。

自分の会社、業界を世界の全てと思ってはいけません。

日本には400万を越す会社があり世界に目を向ければ2億を越す会社があります。

あなたがあなたに合わない会社に一生居続けるのはあまりにも勿体無い事です。

一定期間ブラック企業の環境に慣れてしまうとその会社でしか通用しない人材になってしまいます。

未来がある会社であればそれで構いませんが、未来が明るいものではないのであれば転職も視野に入れるべきです。

転職活動はどれだけ忙しくてもスマホ1台で開始することができます。

登録無しで閲覧することのできる求人も多数あります。

転職サイトや転職エージェントに登録をすれば各社の非公開求人など多くの求人を確認することができます。

求人を見る事は転職活動の第一歩。転職しないことも考慮に入れて転職活動を開始すると、明るい未来が見えてくるかもしれません。

ブラック企業の存在を許す社会は無くならない

あなたがブラック企業でどれだけしんどい思いで働いていたとしても、おそらくはあなたより厳しい環境で働いている人はいます。

世界に目を向けると銃弾が飛び交う世界で生活している人もいるのです。

でもあなたはそんなこと意に介しませんよね?

そりゃよう関係で働く人、平和な環境で生きる人が増えれば良いのは間違いありません。

その思いは今ホワイト企業に勤めている人も一緒。

ホワイト企業に勤めているからといって皆余裕があるわけではなりませんし、所詮は他人事なんです。

だから自分でどうにかするしかない。

厚生労働省をはじめとする行政機関もブラック企業を無くそうと努力はしていますが、あなたの社会人人生が終わるまでに救いの手の順番が回ってくる保証はありません。

ブラック企業は日々生まれており、それを是正する勢力は少なすぎます。

ブラック企業に業務改善命令が出たとしてもそれが浸透するには時間がかかるでしょう。

仮に業務改善命令が出たとしてもあなたの会社が短期間で変わると思いますか?

親であろうが親友であろうが国であろうが誰も助けてくれない、というか助けられないのです。

結局は自分の人生は自分で切り開かなければなりません。

会社を変えるくらいであれば自分のいる環境を変える方が早いと思いませんか?

最後に

私が伝えたいのは世の中こんなものではないということです。

頑張れば頑張るだけ報酬を得られる会社もあります。

能力を上げれば選択肢は増えます。

能力を増やすのは大人になってからでも全く遅くはありません。

全てはあなた次第。

もしあなたが今ブラック企業に勤めていて未来を変えたいのであれば、転職をするという手段もあります。

心身が病んでしまっているのであればまずは辞めてしまうのも選択肢の一つです。

一生楽しくない時間を過ごすくらいであれば挑戦してみましょう。

ABOUT ME
監修・執筆 新井 誠|人材採用コンサルタント
新卒でブラック企業に入社し3年勤務したのちに転職。転職後は専門商社の人事部で15年勤め100名以上の採用に携わる。2017年に独立してからは人材採用コンサルタントとして200社以上の人材採用に関わる。
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