監修・執筆 新井 誠|人材採用コンサルタント
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10月は毎年20代の離職者が続出し、その穴埋めで優良求人が出る時期。
今すぐ転職活動を開始すれば早々に内定を得られる可能性は高いでしょう。
来月になれば採用枠が埋まってしまいます。
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もう二度とブラック企業で働きたくない私が天職活動の際に重要視したのは企業分析。
企業分析でブラック企業を排除し、ホワイト企業の中から更に私が望む企業を選定するつもりで企業分析を行いました。
闇雲に転職エージェントから紹介される会社に応募するのではなく、自分が興味のある業界・会社は自分の力で調査しましょう。
企業分析3つの方法
転職における企業分析の目的とはあなたの転職の目的を達成できる企業なのかを見極めることにあります。
あなたが中長期にわたって働きたい会社なのであれば右肩上がりの業界なのか、B to Cの営業に疲れてB to Bの営業をしたいのであれば本当にその会社の業務はB to Bのみなのか、将来独立したいのであれば自分が学ぶべき経験とスキルが間違いなくあるのか、企業があなたの転職目的に合った場なのかを確認します。
ホームページを確認しよう
まずはホームページに記載されている「企業理念」「会社概要」「沿革」を確認しましょう。
年商、資本金、資本金、拠点数と場所、業界内での順位、など数字に落とせる部分はもとより、企業理念、強みは何か、どのような経歴を辿ってきた会社なのかなども確認しておきましょう。
面接で年商や資本金などが聞かれることはまずあり得ませんが、あなたがこれらの数字を把握していることは面接の中で現れてきます。
ちゃんと企業研究をしてきているな、と面接官に思わせることで入社意識の高さを伝えることができます。
同時に企業研究した競合他社のホームページも確認し比較しましょう。
これは企業研究だけではなくその一回り外の業界研究をしていることが伝わり、同じく入社意識の高さが伝わります。
もしかしたら競合他社の方があなたにとって良い会社である可能性もゼロではありません。
またネット上に噂が無いかも念のため確認します。
私が勤めていた会社は「◯◯◯(会社名) 詐欺」「◯◯◯(会社名)ブラック」など会社名とネガティブなワードを組み合わせて検索すると投稿サイトなどで様々な情報が出てきました。
そこにある情報は信頼性が微妙なものから、(多分あの人が書いているんじゃないかな)と思うようなリアルなものまで。
自分が勤務していた会社がネット上でどのように書かれているかを確認すれば、転職希望先に関して書かれているネット上の情報の真偽がある程度判断できるようになります。
しかしネット上の情報が玉石混合なので鵜呑みにはせずに参考程度にしましょう。
企業に足を運ぶ、サービスや商品を体感する
企業に展示室があるのであれば展示室へ、店舗がある企業であれば店に足を運びましょう。
また商品に触れられる場合は実際に商品を手にとってみます。
これらを実施できる機会がありながら実行していないと面接時に本当にその企業で働きたい意思があるのか疑われます。
ネットで調べただけの情報と、実際に足を運んだり、手にとって見た感想は言葉の重みが違うため、熱意が伝わりやすくなります。
インターネットのサービスなど実物で商品がない場合などでも、実際にその会社のサービスに触れたり下調べをしておくことが重要です。
実際に自分が携わることになる商品を入社前に把握しておくことで入社意欲をPRすることができます。
今回の募集で求めている人材像を想像する
その企業が今回の募集で求めている人材がどのような人なのかを想像します。
募集要項に書いてあるのはあくまで必要最低条件です。
同じ企業でも急遽人が辞めてしまった穴埋めなのか、新規市場開拓のための採用なのかなどによって求められる経験・スキルなどは変わってきます。
また募集条件は厚生労働省が定める採用選考ルールに従って作成されますので、募集要項には企業のすべての要求が記載されているわけではありません。
求人募集に対する法律上の注意点として以下のようなことは禁止されています。
- 男女のいずれかを排除すること
- 合理的な理由なく身長・体重・体力を要件とすること
- 合理的な理由なく転居を伴う転勤に応じることができること
- 合理的な理由なく年齢制限を記載すること
他にも細かく規定が定められています。
合理的な理由があったとしても指摘を恐れて募集要項への記載はせずに、書類選考で落とすことも実際にはありえます。
落とされた理由は明らかにされることはありません。
そうなるとせっかく応募条件に合っていると思って企業研究をしても無駄になってしまいます。
このような詳細条件を知っているのは転職エージェントのキャリアアドバイザー(担当者)です。
転職エージェントは募集要項に記載されている以外の細かい部分まで採用担当者と打ち合わせをしており把握しています。
転職エージェントに登録をしていると募集要項以外の条件に当てはまっている企業を紹介してくれるので、書類選考だけで落とされる確率は格段に下がります。
また転職エージェントから紹介された企業に落ちてしまった場合は、落とされた理由をキャリアアドバイザーが採用担当者に確認したものを伝えてくれます。
採用担当者がキャリアアドバざーにどこまで正直に答えているかは確認のしようがありませんが、転職エージェントを利用しない場合はこのフィードバックすらありません。
何が悪いのかが分かれば次の書類選考や面接で改善して臨むことができます。
企業分析と自己分析の融合
これらを分析し、自分と企業が今回の募集で求めている人材像との接点を見つけその企業に対する自己PRと志望動機を明確にします。
自分のどの経験とスキルが企業の成長に貢献できるのか具体的にストーリー仕立てで話できるところまで昇華させます。
多くの場合、転職者は複数の企業と面接することになります。
自己分析と企業分析を融合させることにより、企業ごとに強調する自分の強みを変えるのです。
転職者は新卒とは違い、採用されてからの業務内容がほぼ決まっています。
これまでの経験を転職先の企業でどのように貢献できるのか、企業に合った自分の自己分析結果を出しましょう。
例えば私の場合、とある事業とそれに付随する設備・工事を個人や法人に販売する会社の営業及び保守業務を行なっていました。
また最終学歴は理学部化学科卒でした。
私は異業界の営業職へ転職を希望しており、以下の3社が候補となり、自己分析の結果をどうにか各企業に関係する経験や経歴を絞り出し面接に挑み、化学品商社と金型メーカーより内定を勝ち取ることができました。
他にも要因はあると思いますが、自己分析と企業分析なしに内定はあり得ません。
【化学品商社】
理学部化学科を卒業しており設備の販売経験がある。
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化学製品とその化学製品をすようするための設備の営業にこの経験を活かすことができる。
【金型メーカー】
金型により製造された部品が使われている設備を販売していた。
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金型で製造されたものがどのように市場で使われるか理解しており別業界にいた視点を新規開拓営業に活かせる。
【電子部品メーカー】
販売した機械を修理する際にその会社の電子部品の交換をしたことがあり、電子部品がどのようなものかある程度理解している。
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電子部品を内蔵する機械を修理した経験を営業に活かすことができる。
いくら沢山の企業を受けたところで転職できる会社は一つです。
少しでも自分がよりマッチングしている企業だけに注力できるように転職エージェントを利用することは非常に有効です。
最後に
企業分析を自力で行なった後には転職エージェントのキャリアアドバイザーにも確認をしましょう。
勤務時間の実態や、競合他社と比較など面接の時に聞きにくいこともキャリアアドバイザーであれば聞きやすいはずです。