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元ブラック企業社員が語る、ブラック企業を辞めたい人が知っておくべき13のこと

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監修・執筆 新井 誠|人材採用コンサルタント

新卒でブラック企業に入社し3年勤務したのちに転職。転職後は専門商社の人事部で15年勤め100名以上の採用に携わる。2017年に独立してからは人材採用コンサルタントとして200社以上の人材採用に関わる。
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自分の勤めている会社がブラック企業と分かっているとはいえ、辞めるのは怖いですよね。

私がブラック企業を辞める時は「ブラック企業での知識と経験なんて他の会社で通用しないんじゃないか」「何か資格を取ってから転職した方が良いんじゃないか」「もっと業績を上げてから転職した方が良いんじゃないか」などと毎日考えていました。

でも愛着のない会社では、やる気も起きません。

私は、会社に入社して3年経ったゴールデンウィーク前の日に「この会社にずっといてはいけない」と強く思い、次の職場も決めずに退職届を上司に出しました。

ブラック企業で得られる知識と経験は、たかがしてています。

この記事であなたに伝えたいことは「ブラック企業はとにかく今すぐにでも辞めてほしい」ということです。

本記事では元ブラック企業の社員だった経験から、ブラック企業を辞めたいと思っているあなたに知っておいてほしいことを13にまとめ、語り尽くします。

◆もう辞めると決めているあなたには◆

もう会社を辞めると決めていて、あとは誰かにそっと背中を押してほしい。

そう思っていても誰も背中は押してくれません。

会社を辞めるというほど大きな事は、誰がなんと言ってこようと自分で決断しないといけないのです。

もう心は決まっているのだったら、すぐにでも行動に移しましょう。

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タップできる目次
  1. ブラック企業の定義
  2. ブラック企業が無くならない理由
  3. ブラック企業の実態
  4. ブラック企業とホワイト企業の違い5つ
  5. ブラック企業あるある
  6. ブラック企業に勤め続けると鬱になるかもしれない
  7. ブラック企業はやりがいも搾取されてしまう
  8. ブラック企業に洗脳された人の末路
  9. ブラック企業を辞められない人
  10. ブラック企業に入社しないための就職・転職活動
  11. ブラック企業に愛想が尽きた新卒が知る
べき7つのこと
  12. 最後に

ブラック企業の定義

厚生労働省のホームページによると定義はされていませんが、以下の事項を一般的な特徴としています。

  • 労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す
  • 賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い
  • このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う

定義されていないのは働き手の捉え方により企業はブラックにもホワイトにもなり得るからです。

長時間労働や高いノルマでも楽しんでやりがいを感じる仕事ができれば本人にとってその企業はブラックではありません。

しかしやりたい仕事だからといって労働条件・福利厚生などを気にせずに一定期間働いていると、実は割に合ってない仕事だと気づくのに時間がかかったり、いつの間にかブラック企業側の人間になってしまうこともあるかもしれません。

同じ業界・業種や同窓生などの待遇をチェックし自分の状況を正確に把握しましょう。

ちなみに私の勤めていたブラック企業は要約すると以下のようなものでした。

  • 就業時間後や土曜日に長時間労働がある
  • 賃金が少ない
  • 売り逃げを暗に強要される
  • 人の出入り(入退社)が多い
  • 社内に魅力的な人材がいない

ブラック企業が無くならない理由

ブラック企業は特に定義があるわけでもありません。

厚生労働省でも一般的特徴を公表はしていても定義は公表していません。

※厚生労働省では労働基準関係法令違反した企業の名前は公表しています。

何がブラックかは人により違うからだと思われます。

あなたにとってブラック企業だとしても他の人にとってはブラック企業ではないかもしれないのです。

ブラック企業とは何が作り上げているのか、誰にとってブラックなのか、そしてなぜ無くならないのかを解説します。

ブラック企業の上層部がブラックな状態をブラックだと思っていない

企業を形作るものは人です。その企業を作ってきた人、今会社の中枢にいる人は自分がやってきたことや育ってきた環境を新しく入ってきた人に強制する傾向にあります。

特に創業者は世間一般的に見て仕事ができる人です。

事業を起こす程の人は皆個性的で一括りにはできませんが、仕事ができる人は仕事量が極めて多いのは共通しています。

問題は創業者もしくは創業者の意思を継ぐ者がその仕事量が多い状態こそ当たり前と考えており、その仕事量を部下に強制しまう場合や押し付けられた部下がそれをさらに部下に強制し年月を経て社風化してしまうことです。

創業者がやってきたことは創業者だからできることであり、他の人もできるとは限りません。

人間誰しも自分にできることは誰にでもできることと考えがちですが、あながちそうではありません。

平均的な人間とは存在せず皆何かしらの特徴・特技などをもっています。

この特技が高いレベルで仕事に関係し会社に影響を及ぼすと、その会社にいる他の人の人生にも影響が出てきます。

有給を取る風習の無い会社、会議を夜遅くや休日に行う会社、携帯電話を支給されない会社などは世の中にたくさんあります。

でもその会社に長いこといる人にとっては何も不思議では無いこと、外部から見たら異常事態という事はよくある事です。

どの会社でも独特の社風がありますが、その社風が人権を侵害している場合はブラック企業ということができるでしょう。

人により人生において重要なものは異なります。

  • 自分を高める
  • お金を稼ぐ
  • 夢追う人をサポートする
  • ぼーっとする
  • 平凡な生活を続ける
  • 趣味に没頭する

しかしお金が無いと生活できませんので多くの人は雇われて給料をもらう道を選びます。

ところがその会社で仕事が人生において重要な人からその人の重要で当たり前のことを押し付けられる。

会社と労働者は平等と言われてはいますが、まだまだ労働者の方が立場が弱いのが現実です。

労働者は受け入れられない環境を許容量を大きく超えて一方的に送りつけられ仕事で心身をすり減らします。

その労働者にとっては過酷な環境でも創業者やその元で長く働き続けてきた古参の社員の中では当たり前の環境。

お互いが理解し合うのは極めて難しい事です。このギャップがブラック企業と呼ばれる原因の大きな一つです。

ブラック企業でしか生きていけない社員

ブラック企業に入ってきた人の経緯は様々です。

その中でも特に在籍年数が長いのは以下の2タイプです。

  • 新卒で入社してそのままい続ける人
  • 同じ業界から転職してきた人

両者に共通しているのは現状維持です。

良くいえば一つのことに長い時間打ち込むことができる人。

その会社その業界でそれなりの地位まで上り詰められるかもしれません。

悪くいうと融通が利きません。

一度道を間違うと間違った道をそのまま突き進んでしまう可能性があります。

新卒でそのままブラック企業に居続ける人は転職が怖い、もしくは転職の選択肢がそもそもありません。

同じ業界から転職してきた人は転職はするが別の業界へはいかない、もしくは選択肢に入れていません。

もし会社や業界が健全であったりあなたに合っているのであれば問題ありません。

他の世界もあると認識しつつ、あなたが気に入った世界で生きて行く選択は決して間違っていません。

しかしブラック企業なのであれば他の世界にも目を向けるべきです。

自分の会社、業界を世界の全てと思ってはいけません。

日本には400万を越す会社があり世界に目を向ければ2億を越す会社があります。

あなたがあなたに合わない会社に一生居続けるのはあまりにも勿体無い事です。

一定期間ブラック企業の環境に慣れてしまうとその会社でしか通用しない人材になってしまいます。

未来がある会社であればそれで構いませんが、未来が明るいものではないのであれば転職も視野に入れるべきです。

転職活動はどれだけ忙しくてもスマホ1台で開始することができます。

登録無しで閲覧することのできる求人も多数あります。

転職サイトや転職エージェントに登録をすれば各社の非公開求人など多くの求人を確認することができます。

求人を見る事は転職活動の第一歩。転職しないことも考慮に入れて転職活動を開始すると、明るい未来が見えてくるかもしれません。

社会はブラック企業の存在を許している

あなたがブラック企業でどれだけしんどい思いで働いていたとしても、おそらくはあなたより厳しい環境で働いている人はいます。

世界に目を向けると銃弾が飛び交う世界で生活している人もいるのです。

でもあなたはそんなこと意に介しませんよね?

そりゃよう関係で働く人、平和な環境で生きる人が増えれば良いのは間違いありません。

その思いは今ホワイト企業に勤めている人も一緒。

ホワイト企業に勤めているからといって皆余裕があるわけではありませんし、所詮は他人事なんです。

だから自分でどうにかするしかない。

厚生労働省をはじめとする行政機関もブラック企業を無くそうと努力はしていますが、あなたの社会人人生が終わるまでに救いの手の順番が回ってくる保証はありません。

ブラック企業は日々生まれており、それを是正する勢力は少なすぎます。

ブラック企業に業務改善命令が出たとしてもそれが浸透するには時間がかかるでしょう。

仮に業務改善命令が出たとしてもあなたの会社が短期間で変わると思いますか?

親であろうが親友であろうが国であろうが誰も助けてくれない、というか助けられないのです。

結局は自分の人生は自分で切り開かなければなりません。

会社を変えるくらいであれば自分のいる環境を変える方が早いと思いませんか?

ブラック企業の実態

転職して驚いたのは完結で意味のある研修、朝礼やスローガンが無いこと。

ちなみに会社の業績と年収は全て転職後の方が上回っており、休日取得率や平日の労働時間も転職後の方が少なかったです。

会社のやり方というものもあるのでしょうが、あんなに怒鳴られた研修、毎朝やっていた朝礼、覚えさせられたスローガンとは何だったのかという気持ちになりました。

実際はあまり意味がなかったと思います。

会社上層部の気まぐれで意味が無いものにも強制的に参加させられる。

ブラック企業の特徴です。

ブラック企業の研修、朝礼、スローガンとはどのようなものだったのか。

その実態とホワイト企業との比較をお伝えします。

ブラック企業の研修

新卒で入社したブラック企業。

社会経験のない私には入社間もない頃に自社がブラック企業かどうかなんて分かりません。

入社から2週間は30人の新入社員全員でオリエンテーションです。

初日は社長の挨拶に始まり、専務、本部長などいわゆる偉い人からのあいさつです。

ちなみに社員数は100人以上いる会社でしたが社長を目の当たりにすることは会社を辞める3年後までありませんでした。

また専務か本部長か忘れてしまいましたが印象的なくだりがありました。

「この業界のお客さんは良くも悪くもうちの会社の名前は知っている」

あれは一体どういう意味だったんだと同期の間でも話題になりましたが、それは現場に出てから理解することになります。

一匹狼の営業マンの集合体であり人の出入りも多いその会社は基本的に売り逃げ体質だったのです。

売るだけ打ってアフターフォローは無し。

釣った坂にには餌をあげないのです。

当然顧客からの評判は悪くなりますが、会社は新しい顧客を見つけてまた売り逃げする繰り返しだったので、会社としてもその状態を悪いものとは捉えず放置していました。

実際には「良くも悪くも」ではなくほぼ悪い方で会社の名前を知っていました。

それに気づくのはその数ヶ月後です。

初日は難なく終わりましたが、様子がおかしくなったのは2日目以降です。

朝出社して人事部の教育担当者が「おはよう」と挨拶した後に新入社員が「おはようございます!」と返すと人事部の教育担当者が声を荒げます。

「声が小さい!」まあこれはブラックでなくとも学校なんかでもあるあるですよね。しかしブラック企業はここからが違います。

「だからお前らは〜〜〜」と30分ほどクドクドと理不尽なお説教が始まりました。

面接などで数回会っていたとは言えまだろくに話もしていないのに何を言われる筋合いもないのですが、まるで「最近の若者は・・・」「まだ学生気分が抜けていない・・・」のような持論を展開し担当者は怒ったような状態で研修が進んでいきます。

当然研修の雰囲気は暗〜いものになります。

その後の研修は終始怒鳴られる環境の中で進んで行くこととなります。

気がつけば30人いた同期は28人になっていました。

退職した二人はこの研修を通じて何か違うと感じて早めに見切りをつけたのでしょう。

ホワイト企業へは転職だったので私一人に対して上司が研修してくれます。

会社概要、私が配属された部署について解説がありあとはひたすらOJTです。

名刺交換や電話の受け方など基本的なビジネススキルは備わっているのでいきなり仕事を教えられます。

特に怒鳴られることもなく研修は進んで行きます。

研修中に言われて一番驚いたのは「早く帰れるときは早く帰っておけ」と17:30に上司に言われたことです。

上司や先輩方が会社に多く残っている状態で会社を後にするなんてブラック企業ではあり得なかったのでものすごく抵抗がありました。

会社を出たらまだ太陽が出ています。何をして良いのかわからず戸惑ったのを覚えています。

ブラック企業の朝礼

ブラック企業では毎朝朝礼がありました。

始業時間である8:30になると営業マンが円陣を組み、「おはようございます!」から始まりその事業所で一番偉い人から一言があります。

その後は営業マンによる5分程度の一言スピーチ。

一言スピーチは順番が決まっています。

それが終わると、最後に偉い人からさらに一言があり解散という運びでした。

この朝礼は月末が近くなるほど雰囲気が悪くなります。

営業マンは名指しされないようなるべく気配を消します。

売上が上がっていない月は特にそうなのですが、売上がそこそこ上がっていても成績の悪い営業マンを名指しで真ん中に立たせひたすら説教を全員で聞かされます。

そこそこ年配であろうが新入社員もいる前で怒鳴られます。

みんな円陣を組んで立っているのですが30分以上も立たされることは月末では良くありました。

ホワイト企業に転職してからは朝礼はありませんでした。

始業時間までに着席していれば良しです。

あとで思えばあの朝礼の意味はなんだったんだろうと思います。

偉い人のストレス解消くらいしか思いつきません。

ブラック企業のスローガン

朝礼でも唱和されるスローガンは毎月変わっていました。

企業理念とは別にスローガンがあるのです。

スローガンが毎月どのように決まっているのか課長に聞いてみたことがあります。

すると「知らん。偉い人が勝手に決めてるんちゃう?」とのこと。

課長クラスではスローガンの出所を知らなかったようです。

ちなみに課長クラスでは社長の人となりを知っている人もほとんどいませんでした。

課長以下は使い捨て要員だったので会社の中枢に関わることはあまり知らされていなかったのです。

スローガンとはその会社の主張や主義などを短い言葉でまとめたもの。

企業理念とは企業の考え方の根本のようなものです。

今となれば違いが少しわかる気がしますが、当時は「スローガンと企業理念、どう違うんだろ」と疑問を持つことさえありませんでした。

スローガンも企業理念も社員が共有すべき考え方ですが、共有はされていませんでした。

ホワイト企業ではスローガンはありませんでしたが、企業理念を社員全員で共有するんだという会社上層部の意思の強さを感じました。

企業理念自体はパッと見は抽象的なものですが、具体的にどのような思いが込められているのか、時間をとって社員全員に教育されていました。

会社とは別名法人。

法律上は人として扱うということです。

会社という一個人とするとその考え方は一つであるのが当然です。

なので綺語理念に関する研修では「迷ったら企業理念の考え方に従え」と指示されていました。

企業理念など抽象的な言葉の強要は一見ブラック企業の方が強そうです。

しかし私の経験からはブラック企業は表面的な部分だけ取り入れており実際にはあまり意味をなしていません。

ホワイト企業は社員全員に浸透させる努力をしており、実際にその企業理念が仕事の重要な場面で威力を発揮しています。

ブラック企業の休み

新卒で入社した会社で私は営業として地方都市に配属されました。

地主や建物のオーナーに1000万円クラスの投資金額のビジネスを提案し、そのビジネスに付随する機械や工事が売上利益となります。

お客さんの獲得方法は飛び込み営業とダイレクトメールや電話。

ほぼ新規獲得です。

最初は上司に付いて回り勉強するのですが、1ヶ月も経たないうちに独り立ちです。

そんな感じで始まった営業マン人生。

本来休日である日は仕事に取って代わります。

最初は仕事の全てが新鮮でそれでも問題ないと思っていたのですが、だんだん同世代で別の会社にいる友人の話を聞いたり厚生労働省の調査した世代・業界・性別ごとの年収や休日取得率などを確認すると自分が劣悪な環境で働いていることがわかりました。

どのように劣悪だったのか。

特に日常的に行われていた休日出勤や時間外業務について3つのエピソードをご紹介します。

会議は時間外

独り立ちとは良いように言いましたが、新入社員はひたすら飛び込み営業の毎日です。

ホワイト企業であれば先輩社員に付いて回りある程度仕事を覚えたら簡単な顧客から引き継いでさらに仕事を覚えていき、難しい新規開拓は先輩社員がやるものです。

しかし社会人なりたての私はそんなことを知る由もありません。

日の出ているうちは外に出ていないと所長に怒鳴られます。

朝の朝礼が終わると外に出て法務局に行き登記簿謄本で調べた地主をひたすら飛び込み訪問したり、コンビニに案内文とカタログを入れたダイレクトメールを営業エリアに送付し片っ端から電話したり、すでに同じようなビジネスを始めている人に飛び込んだりの毎日でした。

そんな新入社員生活のある日、所長から営業員が揃っているときに会議を行うよう日程調整の指示がありました。

わたしは予定表を確認し平日の午前中に会議を設定したところ所長から一言。

「会議は時間外にするものだ。全員が早めに営業から帰って来る時間帯、18時以降くらいに始まる日を調整し直せ。」

そもそも時間外って何なんだ、という感じですが日が出ているうちは営業活動に専念し、会議は営業活動ができない日没後にやるのが社風でした。

時には金曜日に上司から「明日会議するから。」と言われることもありました。

会議が始まるとその会議にいる一番えらい人が怒鳴り散らします。

所長がいれば所長、所長がいなければ課長。

どうやら上が下を怒鳴るというのも社風のようだと会議で気づきました。

怒鳴り散らす内容はだいたい営業に関することで以下のようなものです。

  • お前は営業成績が良くない
  • お前は今月は営業成績はマシだが来月の見込みはどうなんだ
  • お前がこの間高確率で受注できると言っていた案件は結局ダメだったじゃないか

その場で名指しで誰かが吊るし上げられます。

一通り怒鳴り散らしたら一番得ない人は「明日からの営業戦略を考えておけ」と言って帰宅し、そこから残った社員で営業会議らしい内容が始まります。

と思いきや、思いっきり怒鳴られた後なので、慣れている人でもテンションは下がっています。

暗い雰囲気で「とりあえず言われたからやっておかなくては」という感じで会議がスタート。

目的は営業成績を出すためではなく、今日早く帰ること、になっています。

よってわたしのような新人が意見を出してもどんどん採用されて行きます。

一定時間が過ぎ、会議らしい雰囲気はあったな・・・というような空気が流れたら解散です。

ちなみに営業日報をその後書かなければなりません。

営業日報はパソコンで書くのですが、署にパソコンは2台。

当然新人の私は一番最後でした。帰宅するのは21時〜24時の間という感じです。

3時間も誤差があるのは所長や上司が気まぐれで21時くらいに「今から会議をするぞ」と言い出したりするからです。

このような状態になると営業マンは直行直帰が多くなります。

営業成績を上げるためではなく早く家に帰るための直行直帰。

同期に確認したところ、全国にある各署でも似たような状態でした。

会社の業績は伸びるはずもなく機嫌の悪い所長による怒鳴り散らす会議は続いて行きます。

転職してこの状態を見たのであればだいぶ引いて見ることができたでしょう。

しかし新卒で入社した私は、しばらくは世の中実際はこんなものなのかな、と思っていました。

資料作りは休日

私が所属する部署の営業は事業に興味を示したお客さんに事業提案書を持って行き説明するところから始まります。

事業提案書は今の時代まさか手書きというわけにもいかずパソコンでしか作れません。

しかしノートパソコンの支給などはなく、パソコンがあるのは会社。

ホワイト企業への転職ごにまず携帯とノートパソコンが支給されたのは感動ものでした。

日が出ているうちに社内で資料作りをしていると所長から怒鳴られます。

平日の遅くに資料を作る場合もありますが、1000万円単位の受注額の事業提案書は仕事の後の数時間で作り終えることができません。

まとまった時間は土日にしか取れないので、資料作成は主に土日でした。

そんな土日でも特に月末は数人の他の営業マンは出てきて仕事をしていました。

サービスマンがいなければ営業マンが行って来い

私のいた部署が扱っていたビジネスには機械が必要でした。

たまにその機械が壊れたとお客さんから営業マンに「一刻も早く修理しろ」と電話連絡があります。

土日祝でも関係ありません。

ちなみに携帯電話は会社からの支給品ではなく自前です。

会社には営業部隊とは別に機械修理のサービス部隊があります。

営業マンはサービス部隊に電話し修理を依頼します。

しかしサービス部隊は担当エリア内で日々発生する機械トラブルに対応していて、慢性的に修理は遅れていました。

そんな中、機械が壊れていてはビジネスにならないお客さんからは最速の電話が鳴ります。

上司に相談した結果、工具を渡され「お前が行って来い」と言われました。

上司はついてきても機械のことは分からないので来ないとのこと。

じゃあなんでその部下の私が行くんだと思いましたが、私の担当するお客さんからの催促は続きます。

上司だからといって部下のトラブル時の面倒を見るような社風は全くありませんでした。

私はとりあえず現場に行き、サービスマンと電話しながらどうにか奇跡的に修理が完了しことなきを得ました。

やればなんとかなるものですが、お客さんからしたらたまったものではありません。

サービスマンが来たと思ったら新入社員が工具を持ってきて慣れない手つきで機械の修理をしている。

私がお客さんだったら不安でしょうがありません。

会社のサービス部門がうまく機能しておらずそのしわ寄せは営業マンに回ってきていたのでした。

ブラック企業の社長

私は新卒で入社したブラック企業で3年過ごし、心が病んで転職しました。

無事ホワイト企業に転職できたんですが、面接の時点で社長の違いに驚きました。

会社は社長をトップとした組織です。

そのトップの顔が見えないと会社がどこに向かっているのか分かりません。

私が勤めていたブラック企業は課長以下の末端の社員に社長が関わることはありませんでした。

つまり会社について課長以下は知る必要がない、つまりは入れ替わる存在なので接する必要がないと考えていたのではないかと思っています。

私はブラック企業の上司や先輩たちの状況を見て(決してこのような人にはなりたくない)と思ったのが転職を決意した大きな理由の一つでもあります。

社長から若手社員まで一つの目標に突き進んで仕事をできるのはやりがいを感じます。

あなたの会社は社長の顔が見えますか?

もし社長との距離があったり、言葉すら交わす機会が無いようであれば転職を検討してみても良いかもしれません。

実際にブラック企業とホワイト企業の社長を見てきた経験をもとに両方の社長についてお伝えします。

ハリーポッタのヴォルデモートの如く語られないブラック企業の社長

ヴォルデモートってご存知ですか?ハリーポッターに「名前を言ってはいけないあの人」というフレーズと共に出てくるハリーポッターの宿敵です。

名前をいうとヴォルデモートに居場所がバレて死喰い人が襲ってくるんですね。

私が勤務していたブラック会社の社長はまさに社内のヴォルデモートのように恐れられていたのです。

社長は入社式の時に挨拶があったきり退職するまで顔を見ることがありませんでした。

期末などの社内の飲み会にも社長は顔を出しません。

実際には社長に対してそんなに興味も持っていませんでしたがふと(そういえば入社式以来顔も見ていないな)と思い、社長に関することを聞こうとすると課長クラス以下は全く情報を持っていませんでした。

自分の勤めている会社なのに社長のことを全く知らないなんておかしなことです。

でも新入社員の私は社長は若手社員がしょっちゅう見るものではないのかな、と思い込んでいました。

ある日、別の会社に勤める同級生と飲みながら仕事の話をしていたある日、お互いの会社の社長の話になしました。

友人が言うには「うちの社長タバコ吸うんだけど飲み会の席で社員から喫煙室の撤去を要求されて撤去しちゃったんだよ。俺タバコ吸うのに不便になっちゃった。」

タバコや喫煙室云々のことはどうでもいいのですが、私は社長と社員の距離の近さに驚きました。

しかもその友人の会社は私の会社よりも従業員数がはるかに多いのです。

その友人の会社の社長は定期的に社員と飲みに行っておりかなりフランクに社員と触れ合っているとのことでした。

人となりもほとんど知らない私の会社の社長とは大違いです。

その話がきっかけで遅ればせながら自分の会社の社長に興味を持ち始め、直属の上司である課長に聞いてみました。

すると帰ってきた答えは「知らん。」でした。

どうやら本当に知らないらしく、課長レベルでは社長と会う機会はないようです。

部長クラスともなるとたまには社長に会うことがあるのか、知っているようでしたが全く答えてくれません。

最終的に「今忙しい。社長に関することを聞くな。」と言われてしまいました。

社会主義国では国家主席や党名といった言葉はよほど信頼している家族の間でも滅多に名前を口にしないといいます。

どこに隠れ党員が隠れていて告げ口されるか分からないためです。

独裁的な組織には、このような風習が備わるものなのかもしれません。

あまり気にもとめていませんでしたが、たまに同期の社員や仲の良い先輩社員から社長に関する噂が出回っていました。

その噂はだいぶ尾ひれが付いているとは思いますが、今でこそそこそこの規模の会社になったからやっていないが昔は相当えげつない商売をしていたなど都市伝説的な話がいくつもありました。

なぜ部長クラスが社長のことに関して語ってくれなかったのかは今だに謎であり、噂もどこまで信じていいかは分からないもののだいぶひどい内容でした。

しかし一番の問題は社長の顔どころか人柄すらも実際に体感できないことです。

組織に身を置きながらその長に付いて何も知らない。

今思えばまるで闇の組織のようでした。

起業したワンマンタイプの社長は魔王、部下はイエスマンになる

後に聞いた話によると私の勤めていたブラック企業の社長は起業して今の会社を作り上げグレーゾーンの仕事も積極的にこなし今のそこそこの規模の会社になったとのことでした。

その創業当時から残っている人は社長のみです。

これは想像ですが、おそらくはイエスマンしか会社に残れないのではないかと思います。

その結果人の出入りが多くなりイエスマンが残ったのが私が勤めていた期間に残っていた人ではないかと思います。

私が勤めていた時は上司はほぼ全員部下に対して高圧的でその上の上司に対してはイエスマンでした。

組織に身を置く以上、上司の命令は絶対です。

これはどの組織でもそうあるべきですが、問題は高圧的な態度です。

時には人格を否定するような言葉を発し、部下は背筋を伸ばして「はい」と返すことしか許されない社風が会社の隅々まで染み付いていました。

その姿はまるで自分が上司にされていることをそのまま部下に押し付けているかのようでした。

「今月の売り上げ目標も達成してないのにこんな真っ昼間に会社にいるなんて偉いんだね」

「君は売り上げがないと思ったら毛もないね」

「売り上げないだったら今からでも外回りしてこい」

こんな言葉が行き交う職場でした。

その部下も会社を辞めない限り先輩になって後輩ができたり昇進して部下ができたりするので、同じように高圧的な態度に出るのでしょう。

そしてその原点はおそらくは社長にあったのではないかと想像しています。

私がブラック企業に新卒で入社して地方都市に着任したのですが、そこの所長がまさにパワハラオンパレードの人でした。

先ほど紹介した発言はこの所長のものです。

その所長が転勤になった時に万歳三唱で送り出したのは所員からのせめてもの皮肉でした。

会社全体が信頼関係で満ちているなんてことはないと思いますが、前提は信頼関係で満ちているべきです。

仕事の上では信頼している。

その上で関係を続けて行くとちょっと合わない人も出てくるのであるのは理解できます。

しかし最初から頭ごなしに部下に接してしまうと信頼関係も何もありません。

こんな会社の社風はおそらくは社長から始まり今後も続いて行くのでしょう。

ホワイト企業の社長

私がホワイト企業に転職する際に当然面接を受けるのですが、最終面接に社長が出てきたのは衝撃的でした。

社長と言葉を交わしどのように会社に私の転職にかける意気込みを聞いてくれ、会社には挑戦しがいのある仕事と報酬があるので頑張れと言ってくれたのです。

入社後、社長のスケジュールは他の社員同様社内システムで確認でき、フットワーク軽く全国はおろか世界を股にかけて仕事をしていることが確認できました。

若手の営業マンかと思うほどの仕事量に背筋が伸びました。

社長が量も質もすごい仕事をしている姿を見せることは怒鳴られるよりもよほど若手社員の教育に良い影響があります。

ブラック企業で上司に怒鳴られて外回りに出てもいやいや仕事をしていましたがえらい違いです。

社長は会社の飲み会にも積極的に参加して、時には若手社員だけを飲みに連れて行ってくれたりもしました。

そのような場で社長と直に話をすることで会社が今どのような状況でどの方向に向かっているのかを理解でき、若手社員でもいまやるべき仕事が見えてくるのです。

若手社員がこれからの会社を担って行くので大切に育てられていると感じることができ、俄然仕事への意欲も湧いてきます。

ホワイト企業に転職していかに前職がおかしな社長だったかよく分かりました。

ブラック企業とホワイト企業の違い5つ

一言でブラック企業、ホワイト企業と言っても働いている人の捉え方によって会社はブラックにもホワイトにもなります。

厚生労働省はブラック企業という言葉を使っておらず「若者の使い捨てが疑われる企業等」と表現しており一般的な特徴は以下の通りとしています。

  1. 労働者に対して極端な長時間労働やノルマを課す
  2. 賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い
  3. このような状況下で労働者に対し角の選別を行う

さて私は新入社員で入社した会社にこれらの特徴が全て当てはまり、見事使い捨てされてしまいました。

その経験があるから今の環境でより楽しく働けていたり、ブラック企業出身の劣等感から人一倍頑張れたりということはあるとは思いますが、経験しなくても良いのであれば経験したくありませんでした。

実際にブラック企業とホワイト企業でどのように違ったのかを給料、休暇、上司、社内の様子、メンタルの5つの面から解説します。

給料、ボーナスの違い

私が新卒で入社したブラック企業の初任給は19万円/月、ボーナスは年3回でしたが1回あたりの支給額は3〜9万円でした。

年収でいうと250万円に満たないもので、私が勤めた3年間昇給は1000円ずつでした。

転職してからの給与は25万円/月のボーナスは年2回。

前職とのあまりの違いに驚いたことを覚えています。

※サイト管理人新井 誠の転職前後の給与の変化

年収 月収 ボーナス
ブラック企業 250万円 19万円 3~9万円×3
ホワイト企業 350万円 25万円 25万円×2

ブラック企業でも業務時間が異常に長くても残業代は規定通り支払われるパターンなどもあるでしょうから給料の良し悪しが必ずしもブラック企業かホワイト企業かという区別には繋がりません。

私が勤務していたブラック企業の営業マンはインセンティブ制度だったので売れば売るほど給料が上がるシステムでした。

しかしこれは新入社員にとってはあまり関係のないこと。

新入社員がいきなり年収が激増するほどの売上を上げることは極めて難しいですし、先輩社員を見ている限りお客さんを騙すような売り方で無理やり売上をあげている場合もありました。

自分のモラルに則っていると売上が目標に届かずパワハラの標的になってしまいます。

そんな中でも目標の売上を達成するのは極めて困難でした。

また自分の売り上げのみが給与と評価に関係しますのでチームワークというものが無くなってしまいます。

一方ホワイト企業に転職してからはチームワークが徹底していました。

チームの成績は給与と評価に反映されますが、個人の成績、特に入社歴の浅い人の成績は給与に反映されません。

成功事例は社内でシェアされ、会社としての売上利益をどれだけ最大限にすることができるかに重きが置かれていました。

こうなると社内の人間関係もスムーズになり、アドバイスしあったりアイデアを出し合ったりします。

その結果、成果が上がり会社全体の売上利益が上がり社員全体の給料も上がっていくという好循環ができています。

もちろんホワイト企業の中にもあまり仕事をしない人もいるのですが、そういう人はボーナスで差がつけられる、あまりに勤務態度に問題がある場合は厳しい処分が待っている場合もあります。

残業、有給、代休の違い

仕事もプライベートも無く仕事をするのがブラック企業、よく仕事してよく休むというのがホワイト企業です。

ブラック企業に勤めていた時には上司から「会議や資料作りは時間外にやるものだ」といつも言われていました。

つまり始業前か終業後、もしくは土日祝です。

私は事業を販売する部署に配属されていましたので、お客さんが事業を開始(お店をオープン)する場合は土日がオープン日になりますが、上司は月曜日普通に出勤していました。

上司のさらに上の所長が代休を許さなかったのです。

その部下である私が代休を取るのも当然許されません。

またお客さんのお店で聞きになんらかのトラブルがあった時には会社のサービス部門が対応するのですが、人手が足らない時は新入社員が土日関係なく駆り出されます。

機械の修理のことなどわからないのに工具箱だけ渡されて「お客さんのとこに行ってこい!」と言われたこともあります。

メーカーの人をどうにか携帯電話で捕まえて電話しながら修理したのを覚えています。

結果故障した機械は直りました。

やってみたら出来るもんですが、お客さんからしたら昨日今日入ったばかりの新入社員に機会を修理させるなんてたまったものではありません。

ちなみに携帯電話は会社から支給されるはずもなく自分の携帯電話です。

そんな会社だったので有給を使うのは身内の不幸くらいのものです。

上司や先輩は何回か遠い親戚が亡くなったと嘘をついて有給を取っていたそうです。

私は一度有給を取ろうと有給の申請をしたのですが破り捨てられてしまいました。

さてこれがホワイト企業に転職した後どうなったかと言いますと、会議や資料作りは当然時間内。

ブラック企業で時間外に仕事をしていると「当然」と思われ、ホワイト企業で時間外に仕事をしていると「頑張っている」か「早く帰れ」と思われます。

たまに土日出勤もありますが、休日出勤を申請すると同時に代休の日も申請します。

私は転職してから休日出勤に申請が必要なことに驚き、代休が当たり前のようにあることにさらに驚きました。

有給に関しても上司が率先して取っています。流石に同じチームの人が全員休みだとお客さんの対応ができなかったりするので誰かは出勤するようにしますが、お盆休みや年末年始は休みの取り合いです。

転職したての頃は前職で有給申請を破り捨てられたトラウマから有給を取るなんて考えてもいませんでしたが、有給は当然の権利として全員思いおもいに使っていました。

上司、同僚、後輩の違い

上司

会社勤めとしているとどこかの部や課に属し、その長である部長や課長の指示・指導に従って仕事を覚えていき業務を遂行します。

組織人である以上、上司に従うべきです。

不幸にもブラック上司に当たってしまい「できない上司のことなんか知ったこっちゃない、俺は俺のやり方で行くんだ!」という思う意気込みは構いませんが、組織人としては不合格です。あくまで仕事上の指示・指導には従わなければなりません。

本記事ではブラック上司についてではなく、ホワイト上司の下に着いた時の仕事のしやすさと成長の度合い、そして厳しさについてお伝えします。

私が経験したブラック上司とは以下のような人でした。

  • 手柄を横取りする
  • 会議に生産性がなく怒鳴り散らす
  • 顧客の利益を考えておらず、売り逃げする
  • 生産性のない飲み会に頻繁に誘う

ブラック企業に勤務していた時には怒鳴られることに慣れていて、怒鳴られても特になんとも思わない体質になっていましたが、ホワイト企業に転職してからは怒鳴られたことは一度もありません。

しかしホワイト企業だからと言って何も言われないというわけではなく指導や注意は度々あります。

ホワイト企業に転職してからミスをしたりお客さんに迷惑をかけた時に上司が全力でカバーしてくれ、「次から気をつけろ」と一言言われるのは怒鳴られるよりも辛かったです。

私は平謝りです。

本当の上司とは、仕事ができて、部下に好きなように仕事をさせ、部下の責任を取り、部下の成長を促してくれるものだと思いました。

ホワイト上司は文句なしに仕事ができます。

顧客との信頼関係、業界や商品・競合品の知識が半端ではありません。

動きに無駄もありませんし、休日はしっかり休みます。

そしてその経験・知識を惜しみなく教えてくれ、報連相を怠らなければいつでも助けてくれます。

転職前の会社で一匹オオカミの営業マンでやってきた私の自信は粉々に打ち砕かれました。

数年、数十年その仕事に真面目に打ち込んできた人には気合と根性だけでは敵わず、体系的に効率良く努力する必要があると体感しました。

転職直後は全員ゴボウ抜きにしてやるくらいの意気込みでしたが、方向転換を余儀なくされました。

というよりこの人に指導してもらいブラック会社で社会人として出遅れた分を取り戻し、自分も仕事のできる人の仲間入りをしたいと思うようになりました。

そもそも前職は個人商店の集まりのような営業集団でしたが、転職後の会社はチームワークの会社。

私は仕事ができる人がチームを組めばこんなに利益が上がるものなのかと目からウロコが落ちる思いで仕事に打ち込んでいくこととなります。

ホワイト上司は基本的に自由に仕事をさせてくれます。上司の指示・指導の範囲内であれば何をしても構いません。

会議は必要最小限、報告も重要度と緊急度の高い仕事のみで構いません。

重要度と緊急度が低い仕事を報告すると「こいつはヒマなのか?」と思われてしまいます。

必要に応じて報連相を行うと必要に応じて指導をしてくれます。その指導を元に調整を繰り返し仕事を成功に導きます。

嘘をつくなどもってのほかですが、報連相を怠る、仕事が遅いなど、自分が指導を受けるのは自分が悪い時のみです。

報連相を怠るとトラブルがもう手のつけようがないほど末期の状態になっていたり、仕事が遅いとどんだけ良いものを作り上げてもそもそもタイムアップになったりします。

能力不足でできない分には仕方ありませんが、指導をしてもらっていたにも関わらず自分のサボりで上司や顧客の期待を裏切り信頼を失う。

これほど自分が嫌になることはありません。

ホワイト上司はサボりで生じた不利益を許さず、逆に正しいプロセスを踏んで結果がよくなかった場合は良しとします。

自分が頑張っているとは言っても所詮は凡人。

凡人が通ることになる仕事での修羅場は上司には想定の範囲内であり、解決策もすでに持っている場合がほとんどです。

肩書きが付いていないうちは目の前の仕事をこなしどんどん失敗し誠心誠意対応して行くと、気がつけば成長しています。

私の場合、転職してから半年経った時に入社前の自分とは全く違う自分になっていることに気づきこの成長を継続したいと思いました。

ブラック企業に勤めていた時とは気持ちも持ちようも違います。

明るく前向きな気持ちで仕事に取り組むと成長の度合いも格段に変わってきます。

ブラック企業でノルマだから、みんな遅くまで残っているから、と後ろ向きで受動的な気持ちで仕事をすると成長が遅くなるどころか成長自体が止まってしまいます。

ブラック企業に勤めていた人からしたらテレビドラマの世界かもしれませんがこのような上司は世の中に存在します。

「このような上司の下で仕事がしたい!」というよりも「こんな人になりたい!」と思わせてくれる人。それが理想の上司だと思います。

しかし上司が部下を選べないように部下も上司を選べません。

こればかりは巡り合わせですが、良い会社であれば会社に仕事ができる模範となる人はいます。

基本的には直接の上司の指示・指導に従うべきですが万一良い上司に巡り会わなければ、社内にいる仕事のできる人に学ぶというのも一つの手段です。

皆さんが良い上司にめぐり合い、将来良い上司になれるよう頑張りましょう!

同僚

私は転職でホワイト企業に転職しましたが、同時期に入社した同世代の人も何人かいました。

その人たちの中にはブラック企業出身の人もおり、ブラック企業とホワイト企業の違いについて色々話をしているとむちゃくちゃ盛り上がりました。

社内をよく見てみると同世代は転職組しかいません。

転職してから気づいたのですが、このホワイト企業は新卒を取っていなかったのです。

転職でしか入る方法のないホワイト企業もあるのですね。

この事実に気づいた時には私が利用した転職エージェントdodaに本当に感謝しました。

私が転職したホワイト企業は、名刺の渡し方から教えなければいけない新卒と比べて第二新卒は社会常識やビジネスマナーを教える必要がないため、第二新卒を採用していたのです。

しかし私のビジネスマナーは怪しいところが多く、本を買って勉強し直す必要があったのは懐かしい思い出です。

後輩

また後輩も転職でどんどん入ってきます。会社自体が高年齢化しており、若い世代の育成を急いでいたのです。

同世代にしろ若い世代にしろ入社してくる人に優秀な人が多いのにびっくりしました。

自分も入社できたのだから頑張れば負けないはずだと思いながら日々仕事をしています。

仕事の違い

ブラック企業ではお客さんの利益よりも社員のプライベートよりも売上第一でした。

資金繰りに余裕がなく自転車操業に近かったのかもしれません。

私は新聞をとっていたのですが、ほとんど会社が関係する業界などについての記事はなかったため、新聞に関係するような仕事は大きくて有名な会社だけなのかな、と漠然と思っておりそのうち新聞を取るのをやめてしまいました。

私の上司は上司はお客さんとの関係が悪くなるとその顧客を私に引き継ぎ、自身は新たな顧客獲得のために自由の身になっていました。

この場合、お客さんは私の売り上げになることはありませんが上司でマイナスのイメージがついており、ちょっとまともに仕事をすればすごく私の印象が良くなるので心労になることはありませんでした。

私は日々飛び込み営業を繰り返し100件回って1件売れればラッキーの精神でやっていました。

一方ホワイト企業はお客さん第一。

上司が私よりも時間でも質でもはるかに仕事をするのでプライベートなんて言っている場合ではありません。

それでもブラック企業時代よりかははるかにプライベートの時間が取れたのは先述の通りです

。売上が大事じゃないということではなく、顧客を大事にして社員のプライベー路も充実すれば売上利益がついてくるという考え方です。

またこのホワイト企業はそんなに大きな会社ではなかったのですが、新聞には仕事に関することが毎日載っています。

というか新聞を読んでいなければ仕事になりません。

新聞に加えて専門誌なども読む必要があります。ブラック企業では微塵も感じることがなかった、社会を動かしている一員としての自覚が生まれてきました。

ホワイト企業で私が一番気が引き締まる時は、先輩からお客さんを引き継ぐ時です。

今まで会社対会社のビジネスを通じて築き上げてきた長年の信頼を自分が引き継ぐことになります。

今までブラック企業でやっていた飛び込み営業の方がどれだけ楽かと思いました。

メンタルの違い

そもそも自分がブラック企業に入社したとも知らずに期待に胸を膨らまして迎えた入社式。

最初は楽しくて仕方がなかったのですが、その楽しさは1ヶ月も続きませんでした。

どうやらブラック企業なのかもしれないと思い始めたのは、特に20代の先輩に元気が無い、顧客を半分騙して売っているのでは無いかという疑問、ボーナスが3万円、普通に怒鳴られるなどおかしい部分がどんどん出てくるためです。

ブラック企業に入社してしまったことに1ヶ月ほどでブラック企業である疑いは確信に変わりましたが、辞めることは逃げること、この会社で何も学習しないまま転職活動をしてもろくな会社に転職できないとも考えていました。

ブラック企業に入社して3年が経とうとする頃、色々思い悩みながら毎日辞めたい辞めたいと周囲に漏らしていました。

仕事に行くのが億劫で、あまりに精神を病んでいた時には営業に出るふりをして山手線に乗ってグルグル何周も回ったり、東京の街をさまよったりしていました。

目的もなくスーツ姿で大都会をさまようのは本当に辛かったです。

人により向き不向きはあると思いますが、頑張るのであれば良い環境で良い努力を積み重ねる方が精神衛生的にも良いので間違いなくあなたにとってブラック企業であることが認められれば転職することをお勧めします。

ホワイト企業では仕事が楽しくて楽しくて毎日が充実していました。

お客さんの会社に訪問し人脈を作り、必要に応じて上司や協業社を同行訪問し注文を勝ち取る営業活動はやりがいがありました。

また上司、同僚、後輩、事務員までも仕事ができる人が多く良い影響を与えあっていました。

ブラック企業あるある

私は新卒でブラック会社に入社し3年間営業マンとして勤め心が病んで転職しました。

無事ホワイト企業に転職できたからよかったもののあのままブラック企業に勤めていたらどうなっていたことやらと思います。

今思えばなんでもっと早く辞めなかったんだろうと不思議に思います。

以上が私が勤務したブラック企業でのブラック企業あるあるでしたが、あなたの会社ではこんなことありますか?

中にはこんな会社あり得ないと思う方も、うちの会社のブラック具合はこんなもんじゃないという方もいるでしょう。

こんな会社あり得ないと思える方は笑い飛ばしていただければいいのですが、あるあると思った方やうちの会社はこんなもんじゃないと思った方にはこんな状況が全くない会社も無いという事を知っていただきたいと思います。

そしてもうそんな会社に疲れたのであれば、リスクをとってチャレンジできるのであればぜひ転職にチャレンジをしていただきたいと思います。

そんなホワイト企業に転職した今だからこそ笑えるブラック企業あるあるをご紹介したいと思います。

入社直後編

会社にベッドルーム

私が配属された地方都市の営業所は20年以上使っている営業所だったそうです。

ある日私が開かずの扉と思っていた扉が空いていることに気づき中をのぞいてみるとそこには2段ベッドが・・・。

このベッドルームのことを上司に聞くと「お前はまだ使わない」と言われました・・・。

まだって・・・。

「直接営業に関係ないことは時間外にやれ」

お客さんに渡す資料作り、営業会議、研修などはすべて早朝か日が沈んでから、もしくは土日にやるよう入社直後から言われてきました。

外が明るいうちは常に外に出て営業活動、訪問先がなければ一件でも飛び込み営業をすることこそが真の営業マンとされていました。

なので事業所長が出かけている時にはみんな社内にいて資料作り、なんて光景がよくありました。

上長のご機嫌を伺いながらスケジュールを組むとなると効率が悪いですね。

「新入社員の車はまだないからしばらくは自分の自転車で営業してね」

私が配属されたのは地方都市でしたので車なしでは営業活動はできませんでした。

しかし離職率の高い会社の経営陣からするといつ辞めるか分からない新入社員に対して車1台を用意するのかという気持ちです。

私は「もう車がくる」と言われ続け3ヶ月間自転車で営業活動を行なっていました。

自分の携帯電話を会社用にも使い、パソコンは1事業所に1つ

携帯電話を会社が用意しないケースは良くあるようです。

私が勤務していたブラック企業もそうでした。

仕事で使った通話料は月末に精算します。

またパソコンも事業所に1台でした(事務員さん用には専用のものが別途1台あります)。

私が配属された地方都市には10人弱の営業マンがおり、営業日報は毎日打たなければ行けませんし、売上が上がれば売り上げを計上するのも始業マン、お客さん向けの資料作りもこの1台でやらなければ行けません。

新入社員が使う版は当然一番最後です。これだけで帰宅する時間が1時間は遅くなります。

社員はおろかヤクルトのおばちゃんさえも怒鳴りつける

朝はだいたい全員会社に揃っています。朝礼が終わり、全員が席に着いてしばらくすると誰かが事業所長に呼ばれます。

特にこれといった指示や指導でもないのですが、事業所長はそのうちヒートアップして怒鳴り出します。

今思えば人格を否定するようなことも言っていたと思います。

怒鳴られている社員だけ事業所長の机の前で棒立ちで、それ以外の社員は机に座って仕事をしたり、シレッと営業に出たりします。

あの空気は今思えば異様なものでした。

でも新入社員で初めてがこれだと(世の中の会社はこんなものなのかな?)と思ってしまいます。

しかし流石にこれはやりすぎだろうという出来事がありました。

毎朝会社にはヤクルトレディーが来ていたのですが、ある日期限の悪かった事業所長はヤクルトレディーにも怒鳴り散らしました。

怒鳴った内容な忘れてしまいましたが、社外の人間にあんなに高圧的に出るのは流石にちょっと引いたと言うかあっけに取られました。

しかし怒鳴られたヤクルトレディーは翌朝もけろっとした顔で「いかがですか〜」とやって来ました。

おそるべしヤクルトレディー。

入社後1年後編

お前の車は今日俺が使うからお客さんには「身内の不幸で今日は行けないと言っておけ」

ある日私は車で片道2時間以上かかる場所のお客さんにアポイントを取り、前日にその資料作りを終え車に乗り込もうとしました。

すると上司が寄ってきて「今日お前の車は俺と事業所長が使う。お客さんには身内の不幸で急遽行けなくなったと伝え、アポイントの日をずらしてもらえ」と言われたのです。

お客さんに「上司に車を取られました」とは言えず、一方で嘘をつくのも気がひけるので「のっぴきならない事情で行けなくなったためアポイントの日程をずらしてください」とギリギリ嘘をついていない表現を見つけアポイントの日程をずらしてもらいました。

後日お客さんには「のっぴきならない事情って言われたのは生まれて初めてだったよ」と苦笑され、私は平謝りするしかありませんでした。

「中古品を売るときは比較的新しいと言え」

たまに転売できる中古品が出回ることがありました。

しかし中古品は大概見た目がボロボロで、お客さんが買う前に見ると必ずと言っていいほど買ってもらえません。

そこで会社では中古品を売るときは現物を先に見せずに「比較的新しい」と伝え、現物を見せずに販売することを指導されていました。

営業マンの主観となるため嘘ではありませんが具体的な比較対象もなく、うまいと言えばうまい営業トークですがちょっとずるいですよね。

「大丈夫。あの場所は意外といける。そもそも事業なんてやってみないと分からない」

私は事業を販売する部署に所属していたのですが、私の上司は採算が取れなさそうな場所でも数字をいじってあたかもお客さんがこの場所で事業を開始すれば儲かるような事業提案書を作成し販売していました。

しかしその上司は「採算が取れない場所でも自分の利益のために売ってしまおう」とは思っていなかったようです。

少なくとも言ってはいませんでした。

私は新入社員ながらも流石にあの場所は事業をするのには向いていないだろうと言う場所に、上司が販売すると言うので「あの場所で本当に採算がとれるんですか?」と聞くと、「大丈夫。あの場所は以外といける。そもそも事業なんてやってみないと分からない」と回答が返ってきました。

なんのための事業提案書なの分かりません。

しかし上司も事業所長からのプレッシャーや売上利益を出さなければ給与に反映されないインセンティブ制の中で、自分に言い聞かせていたのだと思います。

たまったものじゃないのはお客さんです。

その上司が販売する事業はことごとく失敗しお客さんは経済的に困窮してしまいました。

部長「お前今ウトウトしていただろ!」5分後の部長爆睡

ある日社内行事のために昼食を食べた後に会社に戻り席に着くとついウトウトしていたところ部長に「お前今打とうとしていただろ!」と注意されました。

私が「すいません」と謝ってしばらくするとその部長が自分の席で爆睡。

私はコントか何かかと思いましたが、あまりの滑稽さに怒りの感情も出てきませんでした。

会社の上層部には気分屋で自分のことを棚に上げて怒鳴り散らす人が多かった印象があります。

「あの売り方はほぼ洗脳だからね・・・。」

すでに自社製品を買ってもらっているお客さんに「ご招待状」と記載のあるダイレクトメールを送りつけ、展示会に来てもらいその場で契約するという方法でモノを売っている他部署がありました。

私の部署の上司に詳しく聞くと「あの売り方はほぼ洗脳だからね・・・。」と回答が返って来ました。

その他部署に配属された同期の新入社員は準備くらいしか手伝わされず、顧客対応はベテラン社員が行います。

まるで汚い仕事はまだ新入社員には見せないでおこうとしているようでした。

「来月納品のその案件、今月売れたことにしろ」

私が月末に契約を取って来たところ、事業所長から「来月納品のその案件、今月売れたことにしろ」と指示がありました。

当時は意識していませんでしたが、今思えば恐らくは粉飾決算になるのではないかと思います。

暗に指示ではなく、あからさまに指示していたことは今思えば驚きです。

しかしこれは日常的に行われていたようで、月末や期末になるとそのような指示はよく飛んでいました。

退職編

「俺の上司は毎晩公園で飲んでいる」

別の部署の同期と話をしているとお互いの上司の話によくなります。

だいたいどの同期の上司もあまりお客さんのことは考えておらず多少人の道に外れても自分をごまかして売上を上げる人がほとんどでした。

その中で上司の酒の飲み方についての話になり衝撃を受けた話がありました。

私の上司は飲みに連れて行かれて過去の自慢話をよくする人で、私はあまりその飲み会にはお付き合いしたくなかったので極力避けていました。

しかし同期の上司は毎晩公園で飲んでいるというのです。

上司との飲みの話の内容以前に公園で毎日飲んでいることに衝撃を受けました。

まだ私の上司はマシな方だったのですね。

毎日公園で飲んでいる上司は結構いい歳なはずです。

もしかしたらこれが自分の未来になってしまう可能性もあると思うとゾッとして、早く転職しなきゃなと思ったのを覚えています。

「会社が無くなるのが一番の悪。だからフォローよりも営業活動が大事。」

まだあまりに売った後にお客さんをおざなりにする上司に食ってかかってよく言い合いになっていました。

私が一番納得がいかなかったことが会社ぐるみで売り逃げをするのかということ。

そんなことをして両親が痛まないのか、売上売上でこんなことを繰り返すのかと言っていましたが、何を言っても暖簾に腕押しという感じで全くその上司には響いていないようでした。

ある日、私の問いに対しての答えてやると呼ばれて言われたのが「会社がなくなるのが一番の悪。だからフォローよりも営業活動が大事。」でした。

会社が無くなると消耗品や機会の故障時に誰も対応できなくなる。

会社を継続させるためには売上が必要でお客さんをおざなりにするわけではないが売上が第一、という理屈でした。

私は納得はしていませんでしたが返す理論が見つからずこの話はこれで終わり、転職への決意を固めていきます。

同期が辞める時に同期にいう言葉「お先に失礼します。」

厚生労働省の新規学卒者の離職状況調査によると3年で約3割が辞めるとされています。

私が勤務していたブラック企業に入社した私の動機は30人。入社式の後、研修などを兼ねた2週間のオリエンテーションがありましたがその時点で10%にあたる3人が辞めていました。

1年が経った頃には50%以上が辞めており、私が辞める3年経つ頃には30%に当たる10人未満が残っていました。

私より先に辞めた人はもっとはやき見切りをつけれたのです。私にはできませんでした。

先に会社を辞める同期が会社に残っている同期に言う言葉が「お先に失礼します。」でした。

いずれは辞めるであろう、会社に皮肉を込めた言い方でした。

私も会社をさる時には「お先に失礼します。」と同期に挨拶し会社を去りました。

「辞める時に有給使うやつなんて前代未聞だ」

会社に退職届を出してからもつくづくブラック企業だと思いました。

会社を辞めるときには総務部とやりとりがあったのですが、私はそのときに入社以来3年間一度も使わなかった有給休暇を申請しました。

すると総務部の人から帰ってきた答えは「辞めるときに有給を全部使うなんて前代未聞だ」でした。

そんなことはないと思ったのですが、ゴリ押しで有給を消化しました。

別にごり押ししなければならないことでもないと思うのですが。

ブラック企業に勤め続けると鬱になるかもしれない

うつ病とは定義が難しく一言では説明できません。

常に暗い気持ちであり3大欲求(食欲・性欲・睡眠欲)が低下したり、肌が荒れたり吐き気をもよおしたり自覚症状が現れる場合もあります。

ブラック企業で働くほど勿体無いことはありません。

私がブラック企業に勤めていた最後の頃は表情、特に目がやばかったと当時の私を知る友人からのちに言われました。

でも当時の私は暗い気持ちではあったもののうつ病なんて思ってもいませんでした。

当時の私がうつ病だったかどうか確認するすべはありませんが、結果的に私はブラック企業を退社しホワイト企業に転職することに成功しました。

うつ病だなんだと言っても最終的には自分の人生自分で責任を持つしかありません。

たまに病床に伏せれば全て許されるんじゃないかと思うほど精神が弱ることもありますが、自分の足で立って動かなければ何も変わりませんし何も進みません。

ブラック企業に居続けて意味がないと結論が出たのであれば転職をすべきです。

環境が変われば頑張れるということはあります。

転職活動は最短で2ヶ月で完結することがあります。

遅くとも6ヶ月といったところでしょうか。

転職活動を今始めることが数ヶ月後のあなたの姿と気持ちを変えるかもしれません。

ブラック企業で働くとどうなっていってしまうのか、ブラック企業からはなぜすぐにでも転職をするべきなのか、その理由を徹底解説します!

ブラック企業でうつ病になる3つの要因

ブラック企業では日々異常な搾取が行われています。

その中でもパワハラ、時間、お金の搾取は従業員の精神を追い込みます。

でも毎日少しづつ搾取されていると従業員はその異常な状態を当たり前と思うようになってしまいます。

従業員はなぜそんな状況を受け入れるのか。

それは従業員が以下のような状態に落ちいてしまっているからです。

  • 今の会社が全てになってしまっていて外の世界を知ろうともしない人
  • 転職したら今より良い環境に移れるかもしれないことは知っているが思っているだけで実行に移さない人

そうならないためにもまずは知ること。

パワハラ、休みがない、給料が少ない上地を当たり前と思わないでください。

あなたの精神を蝕んでいってしまうかもしれません。

毎日のようにパワハラがある

みんなが見ている前で怒鳴りつけて晒し者にされる。

いわゆる吊るし上げはパワハラです。

パワハラとは職場の立場を利用して業務の適正な範囲を超えて精神的・身体的苦痛を与えたり職場環境を悪化させることです。

業務でミスをして怒られたら業務の範疇ですが、それに託けて人格否定や暴力が伴えばパワハラです。

パワハラは個人の性格によることもありますが社風によることもあります。

怒られることをあまり気にしない性格であってもパワハラを受けている間はネガティブな気持ちになります。

気にするタイプの人であれば怒られた後しばらく怒られた内容や暗い気持ちを引きずってしまいます。

ネガティブな気持ちが毎日続くと徐々に暗い人間になってしまいます。

パワハラが毎日続く環境にいると耐性ができてその環境を受け入れることができる人になることがあります。

そのような人は自分がされたパワハラことを後輩や部下に行います。

社風としてのパワハラを受け継いでしまい、自分もブラック企業の一員となってしまうのです。

受け入れられない場合はうつ病になるか、うつ病など精神的に参ってしまう前に転職をします。

ちなみにパワハラとは部下から上司に対して行われる場合もあります。

部下が意図的に立場などを利用して上司の職場環境を悪く変えてしまえばそれはパワハラになります。

休みがない

常に仕事のことを考えていて、心が休まるときが無ければ疲れてしまいます。

もし仕事が好きで寝ても覚めても気がつけば仕事をしている状態なのであれば、その人の好きにして構いません。

でも仕事はお金を稼ぐ手段、生きる術であり目的ではない場合は楽しくない時間が続くこととなります。

中には有給休暇を取る社風ではない会社もあります。

そのような会社に勤め続けることを選ぶのであれば有給休暇を取得することは一生ないでしょう。

入社から6か月間継続勤務し、その期間の全労働日の8割以上出勤していれば、その労働者には10労働日の年次有給休暇を付与しなければなりません。

その後も継続勤務期間が増えれば有給休暇の日数は増えていきます。

ちょっと極端ですが、仮に年間10日だとすると40年働いたら400日、1年以上をタダ働きしたことになります。

実際には日本の有給休暇消化率は50%弱。

有給休暇を取る人は頻繁に取るでしょうから、実際には多くの人が有給休暇の半分以上を残していると想像されます。

有給休暇を取り暇がないほど忙しい社会人はたくさんいます。

それらすべての人がブラック企業で働いているかというとそんなことはありません。

問題は有給休暇を取ろうと思えば取れる会社に勤めている会社に勤めているかということです。

いつでも休もうと思えば休めるという選択肢があるということが心の余裕にもつながります。

給料が少ない

給料が少ないといくら仕事がやりがいがあると言われても心が貧しくなってしまいます。

どれくらいからが給料が多くて、どれくらいからが少ないというのかは人それぞれですが20代で300万円代、30代以上で400万円代が必要でしょう。

あまりに給料が低いと何事もまずお金のことから考え始める必要があったり、卑屈になったりします。

前章でも記載しましたが選択肢がある状況が心の余裕を生みます。

お金がない状態はあまりに選択肢がなさすぎて心が貧しくなってしまいます。

鬱で会社を辞める前に考えるべき5つのこと

地方都市で既に自分の会社がブラック企業だと自覚しておりいずれは辞めるんだろうなと毎日思っていたある日のこと、東京本社への辞令が出ました。

ブラック企業に就職して2年。

今辞めるのか、東京に転勤するのか迷いました。

私が出した結論は東京に行くこと。

東京での仕事は何か違うかもしれない。わずかな希望を持っての決断でした。

しかしそれは1年に及ぶうつ病手前の日々の前触れだったのです。

会社に居続けて心身を壊すくらいなら辞めてしまいましょう。

でもそんな状態でも何かしらできることはあるはずです。

スマホで厚生労働省の情報を見たり、求人情報を確認するだけでもあなたの市場価値は何と無く見えてきます。

さらに転職エージェントの力を借りればあなたの市場価値は明確に分かります。

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これを利用しない手はありません。

東京で精神を病みながら退職までに至るまでに私が考えたこと、また転職してからこのことを考えていればもっと早くに転職を決断できたのではないかと思うことを5つにまとめてお伝えします。

辞めたい理由は何か

会社を辞めたい理由を明確に言語化してください。

もしこれが本当の辞めたい理由でなかったり、建前を本当の理由と自分で言い聞かせたり他人に言いくるめられたりすると辞めてから後悔することとなります。

素直に◯◯が嫌だから、という理由を言語化してください。

本当に嫌で続けることができないこと、物理的に不可能なことに直面した時は乗り越えることも成長に繋がりますが、避けてもいいのです。

これは逃げじゃないかと思いカッコつけた退職理由を作らないでください。

私が退職した理由は給料と労働時間です。

私の給料の手取りは18万をボーナスも10万を超えることはなく年収は300万を大きく下回っていました。

労働時間は毎日朝8時半からエンドレス。

日が出ているうちは営業に出ていないと怒鳴り散らされるので会社にはいられません。

日が沈んでから会社に戻り社内業務です。

また会議や資料作成は休日なのも当たり前。

この毎日を続けることはできないと退職への意思を強めていきました。

改善でどうにかならないか

あなたが言語化した退職理由は今の会社ではどうにかなりませんか?

実は会社にいたままでどうにかなった、では辞めてから後悔します。

給与が安いと思っていたのであれば給与交渉、労働時間が長すぎるのであれば交渉により短縮してくれる職場もあるかもしれません。

仕事内容や上司が合わないのであれば部署の変更ができるかもしれません。

まずは言ってみないと分かりません。それでも変わらないことが分かり、それを受け入れることができないのであればば辞めるべきです。

もしもう会社の全てに愛想が尽き100%辞める気なのであれば、給与や労働時間などを理由にすると待遇を改善するから残ってくれないか、ということになりかねません。

その場合はその会社ではどうしても実現不可能な退職理由にしましょう。

例えば以下のような理由です。

  • 実家の家業を継ぐことになった
  • 今の会社ではできない仕事にどうしてもチャレンジしてみたくなり、もうすでに次も決まっている

私の場合、会社の業績が当時のままだと十年経っても年収は100万円も上がるかどうかという現実が確認できました。

会社に長くいる営業職の人は皆売上確保のため売り逃げのような形でアフターフォローを全くしません。

私にとってこの会社に長くいることは低い年収をもらい続けるか、心を鬼にして悪徳セールスマンになるかどちらかを選ぶということでした。

私にはどちらも選ぶことはできなかったし、第三の道を見つける能力も気力もなく退職を選ぶことにしました。

自分の会社を客観的比較対象と比べたか

あなたが自分の会社をいかに酷い会社だと思っていても、世間一般的に見るとそうでもないかもしれません。

パワハラなどは比較が難しいですが、年収や労働時間であれば業界、年齢、性別ごとに厚生労働省が毎年調査してその情報をホームページで公開しています。

その情報であなたが世間一般的に待遇の良い会社で働いているのかそうでないのかがすぐに分かります。

当時20代男性の平均年収は300万円後半でした。

一方私は300万円に遠く届かない年収。

これだけの労働時間で300万円に満たない年収を長く続けることはできません。

会社からは業績を出せばインセンティブ制度により良い収入を得られると言われ続けていましたが、実際に私の身の回りでそれだけの年収をもらっている人は見当たりませんでした。

よほど非人道的な売り方をしなければ平均年収以上をもらうことはできなかったと思います。

第3者に相談したか

他人の意見に惑わされすぎるのも良くありませんが、何もかも一人で決めてしまうのも危険です。

あなたの大学の同級生であれば似たような経歴で今社会人をやっていますので、比較対象にもなるでしょう。

話を聞ける人数はしれているのであなたの周りの現実を世間一般と決めつけるのは危険ですので、先述の厚生労働省の公開している情報も参考にしながら自分の会社と比べましょう。

私は大学の同級生と半年に一回くらいのペースで横浜に集まり飲んでいました。みんな新社会人。

それぞれの会社の社風や仕事ぶりの話で盛り上がります。

その中で唯一私が盛り上がれなかったというか引いてしまった話題がありました。

それはボーナスの話。みんなボーナス時期に「うちの会社は1」「うちは2」と言います。

それがお金の単位ではなく給料何ヶ月分のボーナスが出たかということに気付いた時に衝撃を受けました。

私は3、、、万円だったのです。

これを気に平均年収や労働時間などを調べるようになり自分の会社の異常さを客観的にも認識できるようになりました。

転職活動は在職しながら行う

一般的に転職活動は3ヶ月から半年の期間を要します。

それでも在職しながら転職活動ができない状況の人はいると思います。

それであれば半年分以上の生活費を貯めておく必要があります。

給与が安くて貯金もできない場合は、実家に戻る、携帯電話を格安SIMに変更するなど固定費を下げる努力をしましょう。

転職活動は在職しながら行う、と書いておきながら私は次を決めずに辞めてしまいました。転職活動を行う時間と気力がなかったのです。

でも今思えば本当に危ない橋を渡ったものだと思います。

私が会社を辞めたのは2008年。そう100年に1度の大恐慌リーマンショックの年です。

私が次の会社に入社してから数ヶ月後にリーマンショックの波がやってきました。

もう数ヶ月転職活動が遅れていたら私はろくな会社に就職していなかったでしょう。

景気はいつ悪くなるか想像もつきません。

辞めてから探せばいいや!というのはあまりに向こう見ず。

私はただ運が良かっただけだったと今でも思います。

ブラック企業でうつ病になる前に転職すべき3つの理由

病気になってからでは遅い

この環境に居続けることはどう考えても自分のためにならないと思ったのであればすぐにでも転職活動を開始すべきです。

うつ病真っ最中の人は自分をうつ病だとは思わずにただただ毎日ブラック企業に勤め続ける人がいます。

毎日暗い気持ちで過ごす日々はまさに現代の地獄。

精神的に身動きできなくなる前に転職してしまいましょう。

ブラック企業で頑張ったあなたはホワイト企業で通用する

ブラック企業で理不尽な思いをしたり、長時間働いたり、安い給料でも頑張って働いたあなたはどの会社に転職しても労働条件が良くなります。

これは嬉しいことであると同時にもとブラック会社に勤務して居た悲しい過去の証明でもあるのですが、それを強みに変えていきましょう。

でもまたブラック企業に入社してしまわないように転職エージェントを活用して転職活動をすることは必須です。

転職エージェントの担当者であるキャリアアドバイザーにあなたの転職に対する思いをぶつけてホワイト企業への転職を成功させましょう。

転職エージェントはキャリアアドバイザーとの相性もありますし、各社約80%以上の非公開求人を抱えているため3社程度の転職エージェントに登録しておくことをお勧めします。

【リクルートエージェント
求人件数15万件と日本最大の求人数を誇る転職エージェント

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頑張った分だけ見返りのある環境で働ける

休みを取ることを会社から強制される、ボーナスは基本給の3ヶ月分が年2回支払われる。

こんな会社が世の中には実際にあります。

その会社の中にはあなたと同じような学歴・経験・スキルの人が働いています。

中にはあなたの方がはるかに優秀だと思われるような人もいます。

なぜあなたはこの環境で働いていないのでしょうか。

彼らが努力したから?

その明確な理由は分かりません。

彼らとはちょっと差がついてしまった。

しかし今から追いつくことはできます。

あなたもホワイト企業で働くことは可能です。

そのためには転職活動を開始する必要があります。

人間の能力にそこまで違いはありません。

確かにたまにどうやってもこの人には勝てないなと思う人はいますが、ホワイト企業に勤めている人全てがそんな人なわけがありません。

あなたにもホワイト企業で働ける能力はあるのです。

ブラック企業はやりがいも搾取されてしまう

ブラック企業に搾取されないために知っておきたい3つのこと

私がブラック企業に勤務していた頃は土地や建物のオーナーに事業提案をする営業職をしていました。

平日は朝から晩までお客さん回りで、行くところがなくなるとひたすら飛び込み営業です。

会議や資料作りは平日の夜遅くか土日祝。

しかし年収は当時の20代の平均年収に遠く及ばないものでした。

(バイトの方が手元にお金は残るんじゃないだろうか?スーツ着て社会人みたいなことやってるけどなんか騙されている気分だ)

そんな気持ちが入社半年後くらいに芽生えてきました。

同時に(今はまだ勉強の時期だからしょうがない)という気持ちもあり、実際に入社半年程度ではその通りだったと思います。

しかし社内を見渡してみると(やっぱり騙されている)と思うようになってきます。

先輩社員たちは気づいているのかいないのか安い給与で一日中外に出て営業回りでそれ以外の時間に会議や資料作り。

実際に外に出ているときにどこまで仕事をしているのかは分かりませんが・・・。

元気な人も洗脳されているかカラ元気のように見えます。

上司もなんか偉そうなこと言ってるけどこの人たちはよく働くバイトにも及ばない年収で休みもほとんどない状況で一生働いて行くんだ。

このままこの会社にいるとこの人たちのようになってしまう。

こうはなりたくない。

自分が損をしていて何が営業だ!

これが会社をやめ大きな理由でした。

でもやめた今でも疑問が残ります。

私や先輩社員が働いて出た利益はどこに行ったのでしょうか?

典型的なオーナー会社だったのでおそらくは会社の上層部に行ったのでしょう。

その会社を選んだのは自分。

しかし学生時代に就職活動をしていた頃の私にそれを見抜く力も見抜く気もありませんでした。

しかし世の中には従業員が頑張った分だけ還元してくれる会社が存在します。

勿体無いと思いませんか?

あなたよりも労働時間が短くてあなたよりも稼いでいる人はいくらでもいます。

中には(俺の方がはるかに優秀なのに…)と思うようなケースもあります。

つまりあなたは仕事はできるけど、正当な報酬をもらえていない。

本来もらえるはずの利益が会社に搾取され安く働かされているのです。

ブラック企業での末端社員はいつでも入れ替えられる使い捨て要員です。

使えるだけ使って使えなくなったら新しいのと入れ替えればいい。

その中でたまにブラック企業に染まって残る奴がいるから必要に応じて出世させる。

その出世の影には何人の犠牲があるか分かりません。

その犠牲にならないために以下のことを知っておいてください。

ブラック企業に残るのであればいつかは甘い汁が吸える時が来るかもしれません。

でもそのためには使い捨てにされる人を見続けることを覚悟しなければなりません。

使い捨てにされる人を見るのは辛いものです。

「あいつは根性なしだ」と心から言い切れるのであればいいのですが明らかに会社に問題があり肉体なり精神なりを病んで辞めていく。

その原因の一部に自分が関わっている可能性が大きいのです。

また病まないまでも、あなたが長年いる会社を否定するかのように会社を去っていく人もいます。

このような状況に耐え続けるか自分もブラック化して何も感じなくなるようにならないと長くブラック企業には勤められません。

またブラック会社で長く勤める中で成績も出さなければなりません。

あなたはどんな人生を送りたいですか?

勇気を出して転職活動を始めた人にだけチャンスが訪れます。

未来に希望を持って気持ちよく仕事をやっていいる未来はあなた次第で2ヶ月先に訪れるかもしれません。

本記事ではあなたが不当に搾取されないために知っておくべき3つのことについてお伝えします。

あなたは需要のある人材であることを知る

末端社員を使い捨て要員と思っているブラック企業では採用のハードルが低くなります。

募集要項に、年齢性別経験不問、なんて書いてある場合は要注意ですね。

いくらでも変えの効く仕事ということですから。

ブラック企業に入社したところで幸せかどうかは別問題ですが、就職してしまえばとりあえず収入が入ってくることは事実です。

中には給与の支払いもまともになされない企業もあるかもしれませんが、そこまで行くとブラックとかいう問題ではなく犯罪です。

お金が切羽詰まっている人、就職がなかなか決まらない人にとってはブラック企業であろうとなんであろうとありがたいと思うでしょう。

しかし問題はあなたがそんな会社に入社してしまったということ。

あなたはそこまで就職口がない人間でもないし、極限まで切羽詰まってもいないですよね?

あなたは大学を出て、年齢も若く、仕事への意欲もあります。

その時点であなたには転職市場で需要があるということを知ってください。

搾取される人間、搾取する人間になってはいけない

ブラック企業は従業員の幸福を考えていません。

すなわちブラック企業は利益は会社に残し従業員には必要最低限の賃金を支払っています。

どんな状況でも頑張れば道は拓ける。

確かに頑張って無駄なことはありません。

しかしどうせ頑張るなら頑張った分だけ目に見える形で報酬がもらえる方が良いですよね?

今は目に見える形で報酬が無くても経験は自分の血肉となっているので今はこれでいい!と言う考え方もありますが、あからさまに報酬が少ないのは考えものです。

私はブラック企業時代に社内でもトップクラスの営業成績を出した時期がありました。

給与がインセンティブ制だったのでその時期の給与はそれまでの給与と比べると良いものでしたが、年収で考えると同年代のインセンティブ制ではない人の方がはるかに給与が良かったのです。

計算すると頑張ってその営業成績を出し続けて初めて同世代の年収と同レベルになる程度。

この頑張りはその後ホワイト企業で活きることになるのですが、この時期に私の頑張りで生み出された利益はほぼブラック企業に吸い取られたと考えています。

そもそも日本の会社は年功序列で若い人が頑張って出した利益はその会社に長くいる人に行くようになっています。

このシステムはあなたが高齢になったときに機能していればあなたもこのシステムの恩恵を受けることができます。

会社とはそもそも入社間もない頃、特に若い頃は収入が少ないものですが、極端に少なかったり将来に渡って給与が上がる可能性が低ければ転職を検討すべきでしょう。

でもあなたの給与が寝にを持って低いか判断するのは難しいですよね?

あなたの給与の妥当性を持つために比較対象を持ちましょう。

業界、企業規模、性別、雇用形態などによって賃金は異なりますが、国はそれらの調査を行っています。

このデータを見ることで自分の給与が妥当なものなのかを判断することができます。

賃金構造基本統計調査

厚生労働省は他にも様々なデータを公開しており、そのほとんどを厚生労働省のホームページで確認することができます。

日本で最も信頼に足るデータは国が出しているデータであり、無料で確認することができるのですからこれをフル活用しましょう。

転職エージェントが出しているデータも見やすくわかりやすくて良いのですが、転職エージェントの目的は転職者を募ることです。

どうしても自社の利益を求めてしまいますので、まずは国が出しているデータを確認することをお勧めします。

ブラック企業ではとにかくおかしな理屈や考え方がまかり通ります。

持論、精神論が飛び交い強制・洗脳されます。

これにあなたが洗脳されてしまうと今後はあなたが洗脳する側に回ることになります。

以下は私がブラック企業にいた頃に言われたことの一例です。

  • 昔は会社に寝泊まりして仕事をしていたものだ
  • 既に売った顧客のフォローよりも会社の存続が大事だから顧客フォローよりも新規顧客の開拓だ
  • 今月ちょっと数字が悪いから来月販売予定のあれ、今月売れたことにしよう
  • 気合いと根性で売ってこい
  • 今までもそうだった

あなたも入社間もない頃はおかしいと感じたはずです。

でもいつの間にか当たり前になっていませんか?

おかしいと思うことをおかしいと思える状態を保つことは極めて難しいものです。

人間慣れてくると疑問すら持たなくなります。

疑問すら持たなくなってしまったらもうブラック企業に染まっているのかもしれません。

ブラック企業に染まり搾取する人間にもなりたくないものです。

搾取されるくらいなら搾取してやれ!

そんなウシジマくんみたいな考え方もあるにはあるでしょうが、まだあなたには転職によりWIN-WINという働き方の選択肢が残されています。

こっちの方が良くないですか?

おかしいことをおかしいと思えるうちに転職をしないと転職すらできなくなるかもしれません。

おかしな理屈や考え方で長時間労働や安い年収を強いられているのであればそれは搾取です。

あなたの労働の結果、価値を創出しているはずです。

その価値は会社にも還元されるべきですが、生み出したあなたにも還元されるべきです。

経験やスキルがないと思っていても転職はできる

ブラック企業に勤めていると「大した経験がないのでもう少し経験を積んでから・・・」「大した資格もないのでもう少し時間があるときに資格を取ってから・・・」といまいち転職活動を開始できないでいる人がいます。

というかこれはブラック企業に勤めていた頃の私なのですが・・・。

しかし身の回りで転職を経験した人は皆一様に不安を抱えています。

しかし転職市場では優秀だから内定が出る、というわけではありません。

あなただから内定が出るのです。

求人を出している企業は自社のニーズにあった人材を探しています。

もちろん優秀であることは望ましいことです。

しかし求人を出している企業にとって一番重要なのは自社のニーズに合っている人材に内定を出す事です。

あなたが大した経験やスキルがないと思っているのは思い込みです。

あなたにしかない強みは必ずあり、そのためには自己分析が欠かせません。

仕事における自分をバラバラにするのです。

※自己分析に関する記事はこちら

そして次に企業分析により企業が求めている人材を予想します。

※企業分析に関する記事はこちら

この企業が求めている人材像を想像するのが一番難しく重要な作業です。

ここが間違っていればどれだけ完璧な自己PRをしたと思っても内定が出ることはありません。

企業が求めている人材像を想像するためには募集要項や企業のホームページで確認できる企業理念や沿革、面接の場でのやりとりなどを材料にします。

転職エージェントを利用しているのであれば会社の求める人材像は容易に想像することができます。

転職エージェントに登録するとあなたの担当者となるキャリアアドバイザーから連絡がきますが、このキャリアアドバイザーは日々企業の採用担当者とやりとりをしており、その企業がどのような人材を求めているのかを把握しています。

またキャリアアドバイザーは自己分析においても力になってくれます。

あなたが強みとは思ってもいなかった経験やスキルが実はあなたの業界以外では非常に重要視されるもので合った、なんてことは日常茶飯事。

転職の際は転職のプロの力を借りるのが一番です。

やりがいを搾取するブラック企業の5つの特徴

やりがいを搾取するブラック企業には特徴があります。

でも会社の中にいると中々気づかないもの。

あなたの会社にはこんな特徴がありませんか?

客観的に自分の会社を見てみてください。

やる気が足りない!会社はとにかく精神論

評価も改善など本来上司が行うべき指導をせずに、やる気だ気合だと言われても部下は育ちませんし、やる気を削がれるだけです。

「やる気が足りない」と言われても、やる気は測定できません。

仕事をする上でやる気があるのは当たり前であり、基本はPDCAです。

PLAN(計画)→DO(実行)→CHECK(評価)→ACTION(改善)

これの繰り返して仕事を進めていくのが基本であり、上司は部下の未熟な計画や実行を豊富な経験で評価し改善を手助けすることが重要です。

でも精神論を振りかざす人は「精神力があれば、なんでもできる」という感じです。

そんな人に理屈で返しても、話が長くなるだけです。

気がついたらあの人がいない!人の入れ替わりが激しい

1週間前に朝礼で挨拶していた人が、いつの間にかいない・・・。

この会社はやりがいがない、と気づいた人は早く退職します。

あまりにしょっちゅう出入りがあると、今年に入ってから何人辞めたのか分からなくなります。

しかし一番気になるのは自分の同期。

新卒社員が入社後3年以内に退職するのは一般的に30%と言われています。

もしあなたが新卒で入社し2年以内に30%以上の人が退職したのであればその会社は黄色信号です。

一人また一人と去っていくのを目の当たりにして、(いつかは自分もこんな風に辞めていくんだろうか)と想像にふけったりします。

毎日の帰路は真っ暗!労働時間が長い

毎日帰路につくのはいつも外が真っ暗になってから。

18時なんてまだまだ序の口。

19時を回ってちょっと人が帰り出して、20時を回ると帰ってもいい空気が流れ出す。

21時になるとさすがにほとんど人はおらず、若手でも帰ってもいい。

明るいうちに帰ったりすると、罪悪感を感じたりもします。


この給料で何ができると!安月給

今の会社でも十分な給料があるのであれば、やりがいを感じることもできると思う。

でもこの給料で本当にその業界のプロって言えるんだろうか。

いくら仕事をしても、いくら昇進しても今の給料と大差がないなら仕事のやる気も出てこない。

世間狭っ!みんな今の会社の状態を当たり前と思っている

一番怖いのは会社の先輩でも上司でも今の会社の状態を当たり前だと思っていること。

いい会社であればその会社の常識を受け入れてもいいかもしれないが、今の会社の常識はどう考えてもおかしいので受け入れられない。

流されずにおかしいことはおかしいと思う心は、絶対に無くしてはいけません。

精神論ではなくマーケティングで仕事を行い、離職率は低く、決められた時間に決められた仕事をこなすことが求められ、充実した人生を送れる給料を得られる会社は実在するんです。

やりがいを搾取するブラック企業を辞めるべき3つの理由

さてあなたの悩みはありましたか?

やりがいを搾取される企業はすぐにでも辞めるべきです。

あなたの苦労や努力を報酬に変えてくれる会社は実在する

やりがいを搾取する企業は、あなたが稼ぎ出した利益をすべて吸収しています。

そしてわずかな給料を上から目線で、あなたに渡しているのです。

あなたのサービス残業時間をすべて足してみてください。

月に24時間以上の時間をロスしていませんか?

あなたのお給料を労働時間で割って、あなたの時給を算出してみてください。

フルタイムのアルバイトの方が稼げるんじゃないかと疑ってしまうような数字になっていませんか

同じ苦労・努力をするのであれば、その苦労と努力が報われる会社でするべきであり、そんな会社は探せば見つけることができます

今動かなければずっと今の状態が続く

あなたが今転職活動を始めたら、2ヶ月後にはやりがいのある仕事をバリバリこなしているかもしれません。

しかし何も行動を起こさなければ今の状況が明日も1ヶ月後も半年後も1年後も10年後も続くかもしれません。

一度っきりの人生、あなたは今の仕事をするために多くの時間を使っててもいいと思いますか?

確かに転職をしたら今より状況が悪くなるかもしれません。

でも状況は良くなるかもしれません。

転職はやってみないと分からないのです。

そんなに時間をかけなくても、あなたがどんな会社に転職できるかを高確率で知ることができる

転職は実際に転職が完了してしばらく働いてみないと成功したのか、失敗したのか分かりません。
しかし高確率であなたがどんな会社に転職できるのかを確認できる方法があります。

それは扱っている求人全ての会社に取材をしている転職エージェントを利用することです。

昨今ブラック企業という言葉が世の中を賑わせてから久しいですが、若者が使い捨てにされるブラック企業の求人を扱わないように扱い求人を取材する転職エージェントが増えています。

ウズキャリはブラック企業を徹底削除している転職エージェントです。

また転職後のフォローが充実している転職エージェントもあり、それらの転職エージェントを2~3つ登録することでミスマッチを防ぐことができます。

エンエージェントは転職後3年にわたり計10回のフォローを転職者と転職した企業両方に行います。

また転職エージェントは転職するかどうかを決めていない状態でも、利用することができることも大きなメリットです。

まず相談をして求人を紹介してもらい、(転職してもいいかな)と思う求人があれば転職活動を本格化すればいいのです。

ブラック企業に洗脳された人の末路

社内ではいい人、お客さんからしたら疫病神だった上司A

ブラック企業の社員は自分がやっていることを正当化してお客さんを含む取引先の利益を見て見ぬ振りをします。

新卒でブラック企業に入社した私は地主などに店舗事業を提案して事業に必要な機械や工事を販売する部署に配属になりました。

初めての上司Aは物腰の柔らかいいかにもいい人。

話をしていても事業や商品のことを優しく教えてくれます。

しかし売上主義の会社ではいい人であることは何も評価されません。

その上司は毎日所長に怒鳴られていました。

所長は新入社員の前であろうがおかまいなしで売上の上がらない社員を怒鳴りつけます。

給料はインセンティブ制のため売上が上がらなければ社員の収入が上がりません。

そんな状況で上司Aはたまに売上を上げます。

上司Aの売上が上がるということはお客さんが事業を開始するということ。

しかし上司Aのお客さんが始めた事業はことごとく失敗していました。

事業には採算がとれる見込みがある場所とそうでない場所があるのですが、上司Aは採算がとれる見込みが無い場所であろうとなかろうとお客さんが儲かるシナリオの事業提案書を作り提案していたのです。

お客さんからすると(その道のプロが言うのだから間違いないのだろう)と思ってしまい一千万円を超えるリースを組んでしまいます。

しかしお客さんがその道のプロと思っている上司Aは事業を売る方法は知っていても運営する方法は知りません。

お客さんは事業を開始したはいいものの売上は上がらずリースなどの毎月の支払いだけが残り経済的に困窮します。

A上司はやがてお客さんのところに行きづらくなりフェイドアウト。

これの繰り返しでした。

そして後ほど知ることになるのですが、当時私が同期に聞く限りこれが全国各地で行われていたのです。

更にほとんどの人が3年以内で転勤するのですが、その転勤システムはその地域に居づらくなった営業マンを新しい地域に移動させ同じ手法でその事業を販売することにより継続して売り上げさせるシステムのようにも見えました。

その会社では転勤すると前の勤務地での顧客とは全て縁が切れるので今までの後ろめたさが消えます。

そして転勤した新しい地域では前の営業マンが同じような売り方をしているのでお客さんに会社が恨まれていることもあります。

しかしお客さんは会社全体が悪い体質だとは知らずに営業マンが悪かったのだと思い、新たに転勤してきた担当の営業マンに期待を寄せますがその期待は時間とともに消え去ります。

すでに事業を行なっているお客さんには形式上新担当者として挨拶をしなければならないのですが、近々買ってくれる可能性が低いためにフォローをほとんどしなくなるのです。

すでに買ってくれたお客さんをフォローしても車内の評価にも給与にも反映はされないためブラック企業の社員はお客さんとの信頼関係の構築ができません。

結果お客さんと長いお付き合いができず、疎遠になるのです。

日々所長からのプレッシャーは会社の文化、とにかく売らなければ給与に反映されないのは会社のシステムです。

このような環境の中で上司Aの口癖は「そもそも事業は数年やってみないと分からない。」でした。

別に「売った後のことなんか知るか!」と思って売っているのではないと思います。

この会社の文化とシステムの中で育った上司Aには事業を始めた後の売上の推移や顧客データの分析などは一切行ったことはなく、今後も行うことはないでしょう。

目先の売上だけが評価される会社の仕組みの中では、社員も目先の利益しか目的にならなくなります。

目先の利益を取らなければ昇進も昇給もあり得ないのです。

上司Aは今もその会社で営業マンとして事業を売り続けています。

なぜこんな会社が存続するのか

しかし、本当に取引先の利益を考えない会社は長続きするのでしょうか?

一時期は売上利益が上がっても次から取引してもらえなくなっていずれ倒産してしまうのでは?と思いますが、それが長続きするのです。

私の勤めていたブラック企業は創業50年を超えていました。

人間努力すればなんでも上手くなります。

スポーツでも絵でも悪いことでも努力をすればその技術は向上します。

私の勤めていたブラック企業は新規顧客の獲得技術を常に磨いていました。

主には人海戦術ですが、ダイレクトメールに展示会にテレアポ。

とにかく数をあたります。

そして獲得した新規顧客に売るだけ売ってあとは知らん顔。

ある一定の顧客層に売りつくしたらまた新たに新規顧客を発掘するというやり方でした。

私がこのブラック企業を辞めた後にこの会社が集団訴訟を起こされていることを知りました。

その後、まだブラック企業に残っていた同期から聞いたところによるとブラック会社は社名を変更し、社名を変更する前の会社が起こしたことは別会社が起こしたことなので当社とは関係ないと言い張るというウルトラCをかましたそうです。

その話を聞いた時に本当に転職して良かったと思いました。

その後も同期と連絡を取っていましたがついに私の知る人がブラック企業内にいなくなり今では内情を伺うことはできません。

ブラック企業を辞められない人

「転職童貞」とはZOZOTOWNを運営するスタートトゥデイのコミュニケーションデザイン室長である田端信太朗さんがDIAMOND onlineの中で北野唯我さんとの対談で語った言葉です。

インパクトがあり、特にブラック企業に勤めていて転職を拗らせている人の状況をうまく言い当てているな〜と感じ、記事タイトルに拝借しました。

(間違いなくブラック企業だ)

(いつかは転職しなきゃ)

(一生この会社にいるのはちょっと・・・)

この記事を読んでいるあなたはこのように思っているけれども気がついたら数ヶ月数年経っているのではないでしょうか。

私は自分の会社がブラック企業と分かりながら、転職童貞を捨てるのに3年かかりました。

(時間がない)

(人に迷惑をかけるんじゃないか)

(ブラック企業にいた俺がまともな会社に転職できるのかな)

そんなことを考えていましたが、あとで考えれば考えていたことは無駄でした。

この記事を読んでいただいているあなたが本当にブラック企業に勤めているのであれば早々に転職して有意義な時間を多く過ごしてほしいと思います。

思い立ったらすぐ行動です。

でもそんなこと分かっていますよね?

それができれば苦労はしません。

ちょっと世の中にある言葉は乱暴だと思います。

本記事ではどのように行動したら、どのように考えたら転職童貞を捨てることができるのか、ということについてまとめました。

バリバリのブラック企業に勤めていた私の経験をもとにお伝えします!

※対談記事が気になる人はこちらをご覧ください。

ブラック企業を辞めない人、辞めれない人3パターン

ブラック企業だと分かっているのになんで辞めないんでしょうか?

もしあなたがブラック企業に勤めていなくて、ブラック企業に勤めている人を見たら疑問に思うはずです。

こんな人になっていませんか?

転職童貞のまま一生を終える可能性のある人です。

私はなりかけていました。

狭い社内を全てと思っている人

ブラック会社なのに全てを捧げてしまう人がいます。

就業時間後も休日も資料作りを行ったり、夜は上司の飲み会に付き合ったりと自分の時間を犠牲にしているにも関わらず、それが当然だと思っているのです。

狭い社内を世界の全てと思っている人は2つのタイプに分かれます。

会社でのし上がるために全てを捧げている人と、会社に全てを捧げることが偉いと思っており目的意識がなくただただ盲目的に全てを捧げている人です。

前者はまだ目的がありますし本人にとってはその会社がブラック会社ではないのかもしれません。

しかし後者は最悪の場合、利用されて終わる可能性が極めて高くなります。

もちろん本人が楽しいのであれば構いませんが、はたから見ると思い込みが激しい人だなという印象を受けます。

幻の世界で一生懸命戦っているように見えるのです。

その会社の所属している以上はその会社のルールに従ってやるべきです。

組織人なのですから当たり前です。

しかしその会社は本当にあなたの全てを捧げる価値がありますか?

あなたにとってはあなたの人生が一番重要なのです。

どうせ一生懸命働くのであればあなたの頑張りが報われる会社で頑張って欲しいものです。

でも頑張りが報われる会社と言うのは人それぞれ価値観が違うので一概には定義できません。

厚生労働省が開示している年収や休日取得率などのデータを確認するとある程度自分の海佐hが世間一般と比べてどうなのかが分かります。

どんな環境でも一定期間在籍するとその環境が全てになってしまいます。

もちろんその人が生きている環境なのですからそれは当たり前なのですが、もしその環境がその人にとって良くないものであればこんなに不幸なことはありません。

社会人になってから小学校、中学校、高校の同級生に毎日会いますか?

年に数回だったり、もしかしたらもう学生時代の友人に会うことはほとんどない人がほとんどで、社会に出てからは社内の人と取引先や家族に会う毎日ですよね?

よくいじめで子供が自殺していますが、大人になったら嫌なクラスメイトなんて会うことなんてほぼ無いのにそこで人生を終わらせてしまうなんて勿体無いと言う印象を受けます。

でも子供の頃はその世界が全てでした。

同じことが社会人になってからも起きているんです。

その環境があなたにとって大事なものなのであれば大事にすべきですが、本当にあなたの人生を捧げるほど大事なものなのかを考えてみてください。

会社に行く以上、仕事において上司の言うことは絶対です。

しかし一度会社を離れれば赤の他人。

一歩引いて自分の会社を客観的に見てみましょう。

中途半端に成果を出してしまった人

ブラック企業で入社後数ヶ月でなんらかの成果を出すと居心地が良くなったりお客さんを含めた取引先や社内の人間関係ができてブラック企業に在籍する期間が長くなりがちです。

でも自社がブラック会社なのであればそれに惑わされてはいけません。

ブラック会社もなるべく長く人を使ってから入れ替えたいと考えているので、稚拙な工作をする場合もあります。

私が経験したのは社長賞と努力賞、あとは頻繁に使われる幹部候補生と言う言葉でした。

入社後一定期間で成果を出した人に対して努力賞が、その中でも特に成績の優秀だった人には社長賞が贈られます。

また朝礼や会議などで部長クラスからは「君たちは幹部候補生」とよく言われていました。

新卒で入った初めての会社とは言え、もちろん鵜呑みにはしませんでしたが悪い気はしません。

30人いた幹部候補生は入社3年後には10人を切っていました。私の同期の多くは冷静に受け止めていたのですね。

あなたが自社をブラック企業だと思っており客観的に見てもブラック企業なのであればその会社での明るい未来は見えないはずです。

お客さんや取引先には申し訳ない部分もあるかと思いますが、それを言うといつまで経っても転職ができません。

ある程度自分での線を引いて辞めるタイミングを見計らうことをお勧めします。

自分に自信がない人

こんな会社に就職した自分はもうダメだ。

ブラック企業にはもう諦め気味の人もいます。

私も転職の際は「ブラック企業に3年も勤めてしまいろくな経験がない私が転職なんて出来るんだろうか」と不安でいっぱいでした。

もうダメだ、と思い始めた人は仕事の頑張りようがありません。

しかし仕事をしないとさすがにマズいので適当に仕事をして問題ないラインを見つけ出します。

そうなるともう終わりです。

ブラック企業でちょっと役立つ程度のスキルしか身につかずブラック企業でも上にいけず、いよいよ切羽詰まって転職しないといけない時に5年も10年も経っていると本当にろくな会社にしか転職できません。

ブラック企業といえど在籍しているうちはそれなりに頑張って経験と知識を積まないと転職する時にPRできるものが残りませんし運良くホワイト企業に転職しても相当苦労するでしょう。

ブラック企業を辞めない、辞めれない人が今すぐ起こすべき3つの行動

さて、そんな転職童貞のまま一生を終えるのが嫌なのであれば今すぐに行動を起こしましょう。

特に難しいことではありません。

できる範囲のことからはじめてみてください。

今の会社を世間一般と比較してブラック企業か確かめる

自分ではブラックだブラックだと思っていても、もしかしたら自社は一般的に見るとそんなに悪い会社ではないかもしれません。

世の中の会社ってこんなものじゃないのかな?と思っていても実はむちゃくちゃ条件が悪い会社に勤めているのかもかもしれません。

あなたが勤めている会社が本当にブラック企業かどうかを確認するためには比較対象を持つ必要があります。

医師がレントゲン写真を見て異常が分かるのは正常なレントゲン写真をたくさん見ているから、ワインソムリエがワインの味の違いが分かるのは数々のワインを飲んでいるから、主婦が野菜が安いと判断できるのは普段から様々な野菜を様々なスーパーで見ているからです。

あなたも多くの会社を様々な方法で確認し比較対象を得て判断基準を持ちましょう。

比較対象があることにより、あなたが甘えで辞めたいと思っているのか、本当に辞めるべき会社なのか、判断基準を持つことができるのです。

厚生労働省が公表している情報を確認する

客観的に比較するためにまず確認すべきは厚生労働省が発表しているデータを用います。

転職エージェントなどの各転職サービスなども独自の調査で年収などを調査していますが、日本において一番信頼の置ける情報は何においても国にあります。

厚生労働省の公表しているデータの中であなたにとってどれが重要かを判別してあなたの会社が世の中の平均値とどれだけ外れているのかを確認しましょう。

平均値が良いという訳ではありませんが、あまりに労働時間が多くて年収が少なければ流石にブラック企業と言わざるを得ません。

世間一般とあなたの会社を数字で比べてあなたの会社の位置を確認しましょう。

周りの同世代に聞く

あなたの同級生に会社生活がどんなものなのかを聞いてみてください。

仲の良い同世代の友達や同級生と食事に行くと話題が散漫になるかもしれないので、食事の前に時間を取ってカフェなどでじっくり聴くことをお勧めします。

自分が社会の中でどのような場所にいるのか少しづつ見えてきます。

私は高校の同級生や同年代の友人5名ほどに勤務時間、残業、休日、有給、上司、朝礼、離職率などに加えて普段どのような気持ちで仕事を行っているのか、あんな風になりたいと思えるような上司はいるのか、お客さんとどのように接しているのか、一生勤める気でいるのかなどを聞きました。

残業が多かったり、ろくな研修も行わず現場に出されたりという意見もある一方、有給を普通に使えたり、朝礼がそもそも無かったり、仕事ができて人間性も素晴らしい上司がいたりと私の勤めていたブラック企業ではあり得ない状況が確認できました。

残業が多かったりなどのマイナスな情報でも私の勤めている会社の方が圧倒的にブラックだなとの印象も持ちました。

また同時に世の中には普通の会社も存在しないことも認識しました。

常にノンストレスで働いている人は皆無でした。

しかし良いストレスと悪いストレスがあります。

仕事が大変だけどやりがいがある友人の話を聞いているとキラキラ輝いていて、いつの間にこんな違いができてしまったんだろうという気持ちになりました。

友人に話を聞いている中で私が一番衝撃を受けたのが年収です。

私の勤めていたブラック企業ではインセンティブ制で売ったら売っただけ給料が上がるというシステムでした。

一方インセンティブ制ではない同級生の年収は私の100万円以上ありました。

100万円以上の差はインセンティブで稼ごうと思ったら凄まじい好成績を出さなければたどり着けないような数字でした。

ブラック企業は売ったら売っただけ稼げるといいながら、世間一般の会社と比べると、営業成績を出したらやっと給料が世間一般に追いつくというものだったのです。

人並み以上の時間と知恵を使ってやっと人並みの給料に追いつくかどうか。

3年勤めて昇給もほとんどなく昇級の見込みもほとんどありません。

世間一般と比べると私の勤めているブラック企業は年収が著しく低いと認識しました。

年収以外のことでもショックを受けましたがやはり年収が同年代と比べて著しく低いというのは一番ショックでした。

5人も情報を集めるとだんだん自分の勤めている会社のレベルが分かってくると同時に危機感も募らせて行きました。

情報は多ければ多いほどいいのですが、これ以上聞くと気持ちが落ち込みそうですし、結果によって行動に移さなければ意味がありません。

プチ転職活動をやってみる

転職活動とは気になる企業に先行書類を応募して通った企業にスーツを着て面接に行くことではありません。

それは転職活動の中期〜後期です。

転職について考えてみる、スマホで調べてみるのは転職活動の第一歩です。

仮に次の職場を決めずに退職しなければならない状況であったとしても、頭の中やスマホ1台でできるようなプチ転職活動は開始しておきましょう。

確かに退職してからはまとまった時間が取れますが、ゼロからのスタートと1からのスタートでは雲泥の差です。

転職サイトに登録しておいてどんな求人があるのかを調べておいたり、少しでも自己分析を進めておいたりするだけでも退職後のスタートが早くなります。

自分のキャリアプランをどうするのか、どの業界や職種に興味があるのか、譲れない条件は何なのかを考えておくだけでもだいぶ違います。

もし余裕があるのであれば休日に転職の合同説明会(転職フェア)に足を運んで転職へのモチベーションを上げておくことも有効です。

また転職エージェントに登録するとあなたにキャリアアドバイザーと呼ばれる担当者が付きますが一度打ち合わせだけでも済ましておくことをおすすめします。

求人情報の確認

転職サイトなどに登録しなくても求人情報を確認できるサービスがあり、それらを閲覧しているだけでも転職活動の第一歩となります。

様々な仕事の業務内容や待遇を見ていると転職活動が楽しくなってきます。

スマホで求人を眺めて世の中にはどんな業界、会社、職種があり、それぞれの待遇はどんなものなのかを確認するだけでもぼんやりと転職した自分の姿が見えてきます。

日本には400万を超える会社が存在します。

あなたの知らない業界や仕事はたくさんあります。

ある程度知識がある状態で転職活動を本格化させるとスタートダッシュが効きます。

仮に転職をしないという結論に達しても、転職をしたら選択肢がどれだけ増えるのかを知っておくだけでも勉強になります。

転職サイト・転職エージェントへの登録

転職サイトや転職エージェントというと急に転職活動が本格的になるような気がしますが、転職するかどうか分からない、今すぐ転職するわけではない、という人も大勢います。

求職者は利用料がタダなので、まずは情報収取のために登録だけしておくのです。

求人掲載費が比較的安い中小規模の転職サイトや求人掲載費が無料のハローワークは、人材確保にコストをかける意識のないブラック企業の求人が掲載されていることがありますので、なるべく大手の転職サイトに登録することをお勧めします。

転職エージェントは登録するとキャリアアドバイザーと呼ばれる担当者から連絡が来て打ち合わせ(カウンセリング)を提案されます。

先述の通り、転職するかどうか分からない場合でも、キャリアアドバイザーの話を聞いたら思ったよりもいい会社に転職できることが分かったりするかもしれません。

打ち合わせでの中でキャリアアドバイザーはあなたを分析し、あなたの転職における希望と転職エージェントに扱っている求人のマッチングを行います。

転職エージェントってちょっと敷居が高い気がしますか?

まだ転職の意思が100%決まっていないのにまだ登録したくないですか?

転職エージェントからすると転職の意思が定まった人に来て欲しいと思うのは当然です。

転職エージェントは転職エージェントが紹介した企業に転職者が転職したら企業から報酬が支払われるためです。

よって転職の意思が定まっていない登録者の優先順位は下がります。

しかし転職エージェントからすると転職の意思が定まっていない登録者は見込み客です。

あまりに強引に転職を勧めてくるキャリアアドバイザーであれば距離をおいた方が良いと思いますが、必要な情報を提供してくれてあとはあなたでお考えください、というスタンスのキャリアアドバイザーであれば利用する意味があります。

そのためにはまずは転職エージェントへの登録を済まし、キャリアアドバイザーから連絡のあった時点で、あなたの転職に対する意識を伝えることです。

まだ100%転職すると決めたわけではないがいずれは転職する可能性がある。

それでも会ってくれるのか、ということを事前に確認した上での打ち合わせであればキャリアアドバイザーもあなたの転職の熱量に対して適切なアドバイスをしてくれます。

転職エージェントの繁忙期であれば会ってくれない可能性もありますが、それは仕方のないこと。

あなたの意思を正確に伝えることにより、キャリアアドバイザーから今のあなたに適切な情報を引き出せるか可能性は高まります。

まだ打ち合わせをするほど気持ちが固まっていないというのであれば転職エージェントではなく転職サイトに登録して自分のペースで転職活動を進めて行きましょう。

転職サイトとはアカウントを取得し、専用のサイトで求人情報を閲覧して興味を持った企業に自分で応募するシステムの転職サービスです。

簡単にオススメの転職エージェントと転職サイトの特徴をまとめておきます。

【転職エージェント】

担当者が付いて転職活動を進める。

転職エージェント名 特徴
リクルートエージェント 日本最大手
doda 日本2番手
マイナビエージェント 細分化した転職サービスを展開するマイナビグループの主力事業
エンエージェント アフターフォローのが手厚い
type転職エージェント 首都圏・IT関係に強い

 

【転職サイト】

アカウントを取得して転職サイトを閲覧する。

転職サイト名 特徴
MIIDAS(ミイダス) 年収査定サービス、職種別、年齢別、学歴別の転職ビフォーアフターが確認できるなどの機能が充実
マイナビ転職 地方にも強い
en転職 働きがい検索、担当者が各企業についてコメントを記載など独自の切り口
@type 首都圏・IT関係に強い

半年分以上の生活費を確保する

あなたの勤める会社がブラック企業であることが客観的評価からも判断でき、明確で前向きな転職理由ができたとしてもすぐに会社を辞めてはいけません。

理想は言うまでもありませんが会社に勤めながら転職活動を完結させてしまうのが理想です。

どうしても先に会社を辞めないと転職活動が完結できない、肉体的精神的に参ってしまうなどの極端な事情がない限り次が決まらない状況での退職はおすすめしません。

でもブラック企業に勤めているのであれば次を決めずに辞めてしまうのも致し方ありません。

休みがなく残業も多く有給を取る習慣がなければ転職活動に割ける時間は限られています。

何よりも気持ちを前向きに持っていくのが極めて大変です。

転職先を決めずに退職して転職活動に専念すると3ヶ月以内には転職できるのが一般的ではありますが、無収入であまりにギリギリの生活はあなたが思っている以上に精神衛生上良くありませんので余裕を持った予算が必要です。

そのため転職先が決まる前に退職する場合は、半年以上生活できる環境と生活費を確保する必要があります。

1ヶ月分の生活費を把握する

転職先を決める前に今の会社を辞めるとあなたは無収入になります。

お金は減る一方です。

まずはあなたの支出を知りましょう。

1〜3ヶ月間毎日支出を記録しておきましょう。

家計簿アプリなどを使うとお手軽に自分の支出を把握することができます。

以外とお菓子を買っていたり、交通費が実はバカにならなかったりします。

家賃、生活費、健康保険、年金などを全て貯金で賄う必要があります。

自主退職の場合は退職金がもらえなかったり半額になる場合があります。

事前に確認しましょう。

住む場所は決めているでしょうが、意外と計算違いになるのが生活費。

会社辞めて思うのが本当に何をするにもお金がかかる。

余力を持って半年分溜めていたとしても恐らく多くの人が少し早めに使い果たすでしょう。

自分の生活費を把握するために退職前に家計簿を付けましょう。

例として

家賃:¥60,000
光熱費:¥10,000
食費:¥1,200×30=¥36,000
携帯料金:¥3,000
年金:¥17,000
健康保険:¥20,000
※あくまで一例としての金額です。特に健康保険や年金などは関係機関にお問い合わせください。

上記の例を元にすると146,000円は最低限かかることになります。

就職活動で移動する際の交通費だったり、ちょっと小腹が減ってコンビニ行っても数百円かかる。

思いもよらぬ体調不良による医療費などが全てのしかかってきます。

年金は1万円半ば毎月払わないといけないし、たまには遊んだり外で食事したり飲みに行ったりしたくもなります。

なんだかんだ言って月に20万円以上かかると思っておきましょう。

あまり切り詰めた生活をするとブラック企業に勤めていた時とは別の圧迫感がありますのでお勧めしません。

収入のあてがなくジリジリと貯金が減って行くのも精神衛生上良くありません。

多くの場合ハローワークに行けば雇用保険ももらえますが、退職直後からもらえるわけではなく支払開始までは時間がかかります。

実際に半年暮らせるお金があったとしても3ヶ月目くらいで貯金の底が見え始め不安が募ります。

3ヶ月〜半年分の貯金を貯める

平均的な転職期間は3〜半年。

退社して転職活動に専念するとスピーディーに転職活動を行うことができます。

遅くとも退職後3ヶ月以内には完結させておきたいところです。

だからと言って3ヶ月ギリギリの生活費を貯めておくのはちょっと危険なので半年分です。

残高が減って行くだけの状況はなかなかスリリングです。

退職してから転職のみに注力したらすぐに転職先が決まると思いがちですが、金銭的余裕はメンタルに直結します。面接態度にも影響する可能性もあります。

ましてやお金がないからと言って転職を急ぎまたブラック企業だったら目も当てられません。

3ヶ月〜半年を生きれる環境を作る

でも給与の少ないブラック企業に勤めていると貯金することすら難しい。

その場合はなりふり構わず、固定費を徹底的に減らしましょう。

  • 賃貸に住んでいるのであれば転職期間だけでも実家に帰る
  • 携帯電話を格安SIMに変える
  • 外食を減らし自炊する

あまりにギリギリの生活をしているとストレスがたまりますので、月に2〜3回は遊びに行ったり飲みに行ったりできる予算も確保しておくことをお勧めします。

私の勤務していたブラック企業は激務ではありましたが給料は良くありませんでした。

成果報酬の営業だったため売上が上がった月とそうでない月の給与の差が大きく(稼いでいるな!)と新入社員なりに感じる付きもあったのですが、転職後に年収で見るとワーキングプアかと思えるような給料でした。

しかしこの状況がブラック企業に勤め続けることで給料が改善されるとはとても思えません。

そのためには転職が必要なのですが、先述の通り転職活動の時間が思うように取れない。

どこかのタイミングで会社を辞める必要がありました。

しかし無収入の状況では当然生活が立ち行かなくなる。

少ない収入の中でどれだけお金を貯めたら良いのかを考え、食費などのランニングコスト切り詰め、退職後の実家住まい、などを決めました。

ブラック企業に入社しないための就職・転職活動

希望する会社があらかじめ決まっている場合は必要ありませんが、転職活動を行う中で転職先を決める場合はなるべく多くの会社を訪問することをおすすめします。

お医者さんがレントゲン写真を見て異常のある体を見分けることができるのは正常なレントゲン写真を何枚も見ているからです。

テレビでピッチャーが投げた球の球種が分かるのは、野球経験者だからです。

数をこなすと見えてくるものがあります。

1社2社だけ見てこの会社はブラックだ、ホワイトだと断言することはできません。

私は新卒でブラック企業に入社してしまった原因の一つは数をこなさなかったことにあると思っています。

あなたには私と同じ過ちをして欲しくありません。

転職活動の際には多くの会社を見てあなたにふさわしい会社を見つけてください。

そしてこの転職活動で一生勤められる企業を見つけましょう。

ホワイト企業であれば長く会社に貢献してくれる人材を求めています。

ダメでも次があるという考え方も心の片隅に持っておくべきですが、人事担当者は採用のプロ。

年がら年中面接をしている面接官は雰囲気でやる気を察します。

また面接官の方もわざわざ自分のために時間をとって会っていただいているのです。

人生の時間は有限。

良い環境で働く時間が多いことに越したことはありません。

良い環境で良い苦労をしたいものです。

企業選定編

ブラック企業を100%見分ける方法はありません。

後悔しないよう可能な限り情報を収集しましょう。

ブラック企業に勤めたことのある人であればある程度見分けはつくでしょうが、ブラック企業に勤めたことのない人が入社前に見分けるのは困難です。

ブラック企業内に勤めていれば、離職率が高い、残業代が出ない、休日が少ない、長時間労働、パワハラ、セクハラなどが目に見えます。

しかしブラック企業が求人する際は当然このような点は見えないようにしています。

ブラック企業を100%見分ける方法はありませんが、ブラック企業に入社してしまう可能性を低くすることはできるのです。

そのためにはとにかく情報収集を行い比較検証することです。

応募する企業を選定する段階でブラック企業を選ばなければブラック企業に入社する可能性が低くなります。

以下の事項には注意して企業を選定すると一般的にブラック企業と言われている企業を選定しにくくなります。

応募する会社はまずネットで調べる

ネット上の情報は玉石混合ですが、働いている人や退職者の声が記載されているサイトがあります。

悪質な投稿者もいるかもしれないので鵜呑みにはしないように参考程度に頭に入れておきましょう。

私は二度とブラック企業に勤めたくなかったので選考書類を送る会社は全てネットで調べました。

いい噂ばかりの会社はありませんが、悪い噂ばかりの会社もあります。

あくまでネットでの評判は参考程度にしましょう。

特定の一人の人物が故意に複数件の悪口書くことは可能であり、それをネット上から真偽を判断する術はありません。

求人票でブラック企業を見分ける

なるべく多くの求人票を見比べて多くの情報を収集しましょう。

求人票で全てのブラック企業を排除することはできませんが、少なくすることはできます。

(ちょっと怪しいけれど事業内容に興味はある・・・・)という場合はより疑いの目を持って面接に臨みましょう。

求人票の中に書いてある事項の中には、思いもしなかった事項にブラック企業の要素が含まれていたり、一見(ブラック企業なのかな!?)と思うようなことでも実際は全然ブラックではなかったりすることがあります。

求人票を見るときに注意するべきポイントについて解説します。

ブラック企業である可能性が高い事項

ここではブラック企業の可能性が高い事項について解説します。

【抽象的表現が多い】

「やりがい」「成長」「明るい(働きやすい)職場」など具体性に欠ける言葉は鵜呑みにしないようにしましょう。

具体的に売りにできる仕事内容が極めて少ない企業の求人票は抽象的な表現が多くなります。

私が勤めていたブラック企業は「おもしろい、あたらしい」などの文字が踊っていました。

勉強不足で社会経験の無い新卒の私は何の疑いも持たず、心踊らせて入社することになります。

【募集条件でハードルが低い会社は避ける】

求人要項で「年齢性別、学歴、業務経験不問、未経験者歓迎」とあるという事は、誰でもできる仕事であるという事です。

ブラック企業である可能性があり、いつ取り替えられてもおかしくない状況が続き、数年経過しても何のスキルも身につかないということも想像できます。

少子高齢化が進む日本は将来外国人労働者を受け入れる可能性もあります。

募集条件が緩いということは仮にそこに就職して長年働いたとしても賃金の安い外国人や若者に取って代わられる可能性が高くなります。

その時に他の仕事に就けるだけのスキルや経験が身についていればまだ良いのですが、「年齢性別、学歴、業務経験不問、未経験者歓迎」の職場では中々身につかないでしょう。

「年齢・性別・学歴・業務経験不問、未経験者歓迎」は言い換えれば誰でもできる「換えのきく仕事」ということです。

最悪の場合、長時間低賃金で働かされて使い捨て、ということも想定されます。

自己分析を行い自分にしかない経験や強みを活用できる求人票を見つけましょう。

【年間休日】

年間休日105日と定めている会社を見かけますが、105日としているのは法律で定められているラインだからです。

このような会社に勤めると祝日出勤や長期休暇が無い、長期休暇があったとしても代わりの出勤日があるなどのことが想定されます。

実際の休日は求人票や面接では中々見えにくい部分です。

休日の実態はOB・OG訪問や、転職エージェントの担当者経由で実態を確認できる場合があります。

私の勤めていたブラック企業は表向きは土日祝の休み有りでしたが、実際は休日出勤は当たり前でした。

有給を申請したら申請用紙を丸めて投げ返されたこともあります。

ブラック企業とは限らない事項

中には離職率が低いなど(この会社ブラックかな!?)と疑ってしまうような事項もありますが、必ずしもそうとは限りません。

人も様々であるように企業も様々。

会社の状況によってそれぞれの事項の評価も変わってきます。

【離職率が低い会社は良い会社?】

確かに離職率が低い会社は良い会社に見えます。

しかし別の見方をすれば離職率が高すぎる会社は業績低迷時に人員整理を出来ない会社である可能性もあります。

人員整理は従業員側からするとよく無いことですが、会社存続のため経営判断で実行されることがあります。

日本ではよく従業員を解雇しないことが美談とされますが、必ずしもそうとは限りません。

業績が悪いのに従業員を解雇せずにいると当然従業員の収入は低下します。

世の中は変化し続けており、世の中の流れに取り残されたり、不運にも大災害を受けたりして事業の継続が困難になっている会社が事業を継続すると悪循環に陥るでしょう。

会社は早めに人員整理をしていれば業績が回復する可能性は高まりますし、従業員は早めに転職をしていれば前職よりも収入が増える可能性も十分にあり得ます。

従業員を解雇しないという選択肢は時に経営判断として間違っていることもあるのです。

ただ離職率が20%を超えていると離職率は高いと考えるべきでブラック企業である可能性が高くなります。

【平均勤続年数が長い会社が良い会社?】

平均勤続年数は会社の年齢が高ければ自然と長くなります。

若い会社の勤続年数が低いのは当然のことです。

創業10年の会社に15年務めることはできませんからね。

平均勤続年数を見る場合は会社の創業年数も一緒に見るようにしましょう。

しかし創業から数十年経っているのに勤続年数が低いのはブラック企業と疑うことも必要です。

【年がら年中求人を出している会社はブラック企業!?】

急成長している会社は猫の手が欲しいほどに人手不足の場合があります。

このような会社は仕事は忙しい可能性がありますが、急成長する会社のスピード感と共に大きなやりがいを感じることができるかもしれません。

ちなみに私の勤めていたブラック企業は掲載料の一番安い部類の転職サービスに年がら年中求人を出していました。

課長以下の人員は使い捨てる体質だったので、新規採用にコストをなるべくかけないよう安い転職サービスを利用していたのです。

実際に課長以下の営業社員は出入りが激しく、知らない間に新しい人が入っていたりいつの間にか辞めたりすることはしょっちゅう。

「あの人誰?」とか「あの人最近見ないね」といった言葉が日々飛び交っていました。

課長以下の社員は会社としての歓送迎会はなく、退社の際に親しい人間だけでささやかな送別会をするのみでした。

合同説明会・転職フェアを利用する

転職活動をしていても面接に行かなければ採用には近づきません。

しかし時間も限られている中、興味の無い会社の面接に時間を割くわけにはいきません。

効率よく転職活動を行いましょう。

合同説明会は興味があるないに関わらず短時間で様々な企業の話を聞くことができる一石二鳥のイベントです。

調べれば数ヶ月に一回は足を運べる範囲内で開催されている可能性が高いです。

転職サイトが主催しているケースがほとんどで、転職サイトに登録しておくと案内があります。

私は転職の際、合同説明会に行く際はまず目星をつけている会社のブースに行き、時間が余れば興味の有る無いに関わらず片っ端から話を聞いて回り、知見が広がりました。

なるべく大手の転職サービスが主催している合同説明会に足を運びましょう。

求人掲載料の高い転職サービスを利用する

求人を出している企業は良い人材を獲得するために試行錯誤しています。

あまり業績の良くない企業は募集そのものをしていないことも考えられますが、お金がない企業や人材募集に重きを置いていない企業が求人を行う場合は求人掲載料の低い媒体を利用する傾向にあります。

私が転職活動をした際にはハローワークや中小の人材サービスはあまり利用しませんでした。

ハローワークは原則として求人の掲載料がタダです。

また一概には言えませんがハローワークは職員が公務員のため、民間企業の転職エージェントと比べてモチベーションが低くなる可能性が高くなります。

ハローワークにはブラック企業からの応募を断れるシステムがありません。

ハローワークへの応募条件を満たしてしまえばブラック企業であろうが反社会勢力の関連会社であろうが応募を出すことができるのです。

私が新卒で入社してしまったブラック企業は中小の人材サービスが開催した合同説明会(就職フェア)で出会ってしまったので中小の人材サービスは転職の際には利用しませんでした。

中小の人材サービス会社の掲載料や利用料は大手よりも安い傾向にあります。

doda、マイナビ、リクルートエージェントなどの転職エージェントは比較的掲載料が高い部類になります。

転職エージェントとは求職者と求人を出す企業をマッチングを提供するサービスです。

求人掲載料が高ければ良いというわけではありませんが、人を使い捨てするブラック企業がわざわざ掲載料が高いサービスを利用するとは考えられません。

求職者が転職エージェントを利用するのは無料ですので積極的に利用するのがおすすめです。

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面接編

書類選考に通ると面接になります。

面接に通ることも重要ですがあなたがその会社をブラック企業かどうかを見極めるのも非常に重要です。

あなたも会社を見極めるつもりで面接に挑みましょう。

面接もなるべく数をこなすことをお勧めします。

面接の際、気になることは遠慮なく聞けるよう聞くべきことをリストアップしておきましょう。

具体的に正直に答えてくれる企業は信用できますよね。

また自分も能力、やる気、状況なども正直に話しましょう。

お互い誠意をもって話しなければお互いにとって良い転職はできません。

しかしそれでもブラック企業ははぐらかしたりするもの。

以下の点について気をつけてください。

面接内容が具体的でない会社は要注意

面接は企業が採用する人の経験や能力に加え熱意があるかを確認するために質問を行ったり、転職希望者に自己PRをしてもらいます。

時には難しい質問をあえて投げかけて対応力を見る場合もあるでしょう。

また入社してからこんなはずではなかったとお互いにならないよう疑問点も解消する場でもあります。

良心的な会社であれば最後になんでも聞いてくださいと質問時間をくれるでしょう。

面接での全ての時間は有効的に使われるはずです。

具体的な業務の話や質問時間もなく終始雑談で終わってしまうような面接では、面接官が(どうせ採用しても多くの人は辞めていくから)と採用自体にさほど力が入っていない場合があります。

面接が合理的で意味のある時間だと思える面接は企業が採用活動を真面目に行っている証拠。

一体なんだったんだろう?と思ってしまうような面接を行う企業はブラック企業である可能性があります。

すぐに内定が出る会社は要注意

ブラック企業は10人入って1人残ればいいやという感覚であったり、売り手市場(転職希望者有利)だと採用担当者はとにかく早めに内定を出して人数を確保しようとする場合があります。

ホワイト企業であれば数々の求職者と面接をして比べて精査し後日連絡するものです。

私がブラック企業の面接に行った際には、専務が面接官で「今この場で内定を出すと間違いなくうちにきてくれますか?」と聞かれました。

私は就職氷河期の就職活動だったため喜んで「はい」と答えてしまいました。

会社の雰囲気編

面接の多くはその会社の応接室や会議室で行われます。

応接室はその会社でも特に綺麗な場所。

必ず事務所内や店舗内など会社の内側を確認させてもらいましょう。

ブラック会社に勤めている人はその環境が当たり前だと思い込んでいるが、外から見るとちょっとおかしいということがあります。

どんなに綺麗なホテルでも従業員用の扉の向こうは飾ってはいません。

顧客に見えない扉の向こう側にその組織の本質が見えるものなのです。

以下のような会社は要注意です。

社内が汚い、整理整頓されていない会社は要注意

会社のモラルは社内に現れます。

経年で古い場合には仕方のない汚れもありますが、廊下に資料や商品などが散乱していたりすると要注意です。

今の時代にデスクでタバコを吸っていい会社は流石に少ないと思いますが、分煙がいい加減な会社もあります。

私が勤務していたブラック企業ではどのデスクも漫画のように書類が山積み。

デスクエリアからすぐ近くの廊下の端っこにソファと灰皿がおいてあり、副流煙が容易にデスクエリアに流れ込むため社内全体にタバコの匂いがしていました。

後に転職して一番机の上が散らかっている人でも前の職場のどの人よりも綺麗だと感じました。

(うちの会社でもデスクが汚い人いるけどな〜)と思いましたか?

ブラック企業のデスクは汚さの次元が違います。

夜になっても明かりのついている会社は残業が多い可能性がある

面接に訪れた会社を夜や土日に訪れると残業や休日出勤している人がいるのかいないのかが分かります。

夜になっても窓から光が漏れていたり、土日でも人の出入りがあるような会社は残業が常習化している可能性があります。

夜に会社の近くに行くのは二度手間になりちょっと面倒ですが、これから自分が長く務めるかもしれない会社であれば見ておきましょう。

社内の雰囲気が暗い会社は要注意

ブラック企業では仕事場の雰囲気が明るくありません。

ブラックな上司の話に合わせて笑ったりすることはあっても、表情が虚ろだったり、笑顔がない職場は注意した方が良いでしょう。

しかし業務中は基本黙って黙々と仕事をする社風の会社もあるので、メリハリのある仕事場である雰囲気であればブラックではないのかなと想像できます。

なかなか雰囲気だけでブラック企業を見分けろとは難しいものですが、自分の感覚を信じて職場を見せてもらいましょう。

私の勤めていたブラック企業のオフィスは元気がなかったです。

上司がいなければ机で寝ていたり、端の席の人はパソコンでゲームしていたり、タバコ休憩が異様に長かったり、意味の無いサービス残業をしたり。

何より覇気がなかったです。

怒号や不適切な言葉が聞こえる

明らかに社会人として不適切な言葉やパワハラ的な言葉が聞こえた場合は要注意です。

不意に上司が部下に声をかける言葉が高圧的だったり、上司が踏ん反り返って部下が直立不動でお説教を聞かされていたりしたら、それはそれがその会社での当たり前である可能性が高くなります。

私の勤めていたブラック企業はオフィスフロアでの暴言、人格否定、容姿をからかうなどパワハラのオンパレードでした。

ブラック企業に愛想が尽きた新卒が知る
べき7つのこと

この記事では私がホワイト企業に転職した今だからこそ理解できたことを、ブラック企業に勤めていた20代半ばの私にアドバイスするつもりで書きました。

営業職だった私は、平日は夜遅くまで残業で休日は会議や資料作り、朝礼や会議では怒鳴り散らされ、上司は自分のことしか考えておらず、ただでさえ月給が少ない上にボーナスは数万円。

新井 誠
新井 誠
新卒でろくな経験もスキルもなく転職なんかできるわけない、経験を積んで実績を出そう。あと時間をとって資格を取ろう。

そんなことを思いながら私はダラダラと3年も勤めてしまいます。

今はなるべく「あのブラック企業での3年があったから今がある」と考えるようにはしていますが、本音を言うと、3年はちょっと長かったと思っています。

今の会社は決して楽ではありませんが、会社の人も取引先もいわゆるできる人、自分の成長も感じられ、休もうと思えばいつでも有給や代休が使え、頑張った分はボーナスとして反映されます。

もっと早くこの環境で働きたかった。

愛想が尽きている会社に勤めることはあなたにとっても会社にとってもいいことは無いということを認識しましょう。

なかなか転職に踏み切れないのであれば、この記事を最後まで読んでみてください。

運悪く新卒でブラック企業に入社してしまい会社に愛想は尽きているあなたが、今どう考えどう行動すれば明るい未来が見えてくるのかが分かります。

会社に愛想が尽きた状態で3年以上会社に居てもろくな経験もスキルも身につかない

会社に愛想が尽きている、という状態は会社に対して好感や信頼がなくなっている状態です。

入社前にイメージしていた社会人とは全く違い、仕事や会社の人を好きにはなれず、ただただ流れていく毎日。

そんな状態で会社にいくら長い間在籍していても、大した力が身につくはずもありません。

そりゃ多少の経験と知識は身につき、周りから見ていっぱしの社会人に見えるくらいにはなるでしょう。

でも、会社に愛想が尽きている状態で身につく程度はしれています。

最大値10のモチベーションが平均2と10と7の人では1年経った時に、どの人が成長しているかは一目瞭然です。

あなたの会社人生はまだ始まったばかりで、あと約40年も続きます。

モチベーションの低い状態で今の会社で何年、何十年も過ごしてしまうと社会人として力が付きません。

一方であなたの同年代の人の中にはモチベーション高く毎日の仕事をバリバリこなしている人がたくさんいます。

私はブラック企業にいた時に「よし明日から頑張ろう!」と何度思ったことか。

しかし愛想が尽きている会社で、もう何年もいないであろうと漠然と感じている会社で頑張ることはできません。

愛想が尽きている=いずれは退職するであろう会社で実績を積み上げたところで、会社を辞めれば全てリセットになる、という考えがどこかにある限り、苦労をしてでも仕事を頑張ろうという気持ちにはなれないのです。

もしかしたら次の会社を見据えて、愛想が尽きている会社でも全力で仕事ができる人もいるのかもしれませんが、私にはできませんでした。

その後、私はホワイト企業に転職し、頑張りが報われる環境になりました。

私にはどんな環境でも頑張れる力はありませんが、自分を頑張れる環境に変える力はあったようです。

愛想が尽きた会社に申し訳ないと思う必要はない

退職が頭を過る時にビジネスマナーや仕事を教えてくれた先輩や上司に対して、大なり小なり申し訳なさを感じることがあります。

しかし一番大切なのはあなたの人生ですし、基本的に仕事とはあなたと会社の契約です。

その先輩にも上司にも自分の人生があり、一生その会社にいるとは限りません。

お世話になった人に感謝の意を示せばそれで十分です。

また会社も新入社員に限らず社員は一定数辞めるものだと認識しています。

新卒の力では絶対に会社は変わらない

会社の悪いところや弱点が見えれば「なんとかこれを変えることはできないものか」と一度は思うものです。

小さなことであれば一新卒でも変えることはできますが、会社の経営に関わる大きな戦略や、古くからある慣習や社風を変えるには、会社のトップ、せめて取締役や上位の管理職になるしかありません。

会社のトップ、せめて取締役や上位の管理職になるためには長い年月をかけて業績を上げ社内外の人間関係を構築していかなければならないのです。

あなたが就職活動で探し当ててようやく入社できた会社ではありますが、そこまで時間と手間と情熱を捧げる価値がありますか?

その価値が見出せないのであれば、あなたはその会社で昇進することはないでしょう。

うちの会社のここがダメなんだ!なんて口で言っているだけでは何も変わらないどころか、出世も望めません。

しかし仕事が楽しければ、会社が好きであれば、望もうが望ままいが勝手に昇進していくでしょう。

仕事が楽しければ会社が好きということは仕事と会社に対して情熱があるということです。

会社の上層部も仕事と会社に情熱がある人に会社の重要ポストについて欲しいと考えます。

あなたもそんな環境で働きたくありませんか?

転職は失敗するかもしれないし成功するかもしれない

会社に愛想がついていながらも、いまいち転職に踏み切れないのは怖いから、つまりは転職に失敗するかもしれないからではないですか?

これから実行する転職が成功するか失敗するかなんて誰にも分かりません。

でも転職が成功する確率を上げること、転職が失敗する可能性を下げることはいくらでもできます

と理屈では分かっていても、怖いものは怖いですし、めんどくさくもあります。

でも会社に愛想が尽きているのであれば、あなたが進む道は転職するか今の会社に残るかの二つに一つです。

もし今の会社に残るというのであれば何も言うことはありませんが、転職しようか悩んでいるからこの記事を探し当てて、ここまで読み進めているんですよね?

まだ始めてもいないことを悩んでも仕方ありません。

出来ることは成功の確率を上げて失敗の可能性を下げること。

そのために大事なポイントを2つお伝えします。

  1. いつまでに転職するのかを決める
  2. 情報を収拾する

いつまでに転職するか大体でも決めておかないと、いつまでも本格的に転職活動を始めなかったり、転職活動を始めても「本当にこの会社に転職していいのか」などと迷いが生じます。

まずは「何月何日までに新しい会社に入社する!」と決めてしまいましょう。

転職活動期間は早い人で1ヶ月、長い人だと半年以上かかります。

20代の転職だと一般的には2~3ヵ月といったところですので、3ヵ月を目安にすれば良いでしょう。

次に情報収拾です。

今の転職市場は良いのか悪いのか、自分が転職するとしたら年収や労働時間はどうなるのか、そもそも転職活動ってどうしたらいいのか、初めてで分からないことばかりだと思います。

その情報はリクルートエージェントなど転職エージェントが全て教えてくれます。

転職エージェントはすぐに転職する気がなくても相談に乗ってくれるので、登録した直後にすぐに転職する気は無く情報収拾が目的である、と伝えれば情報提供に徹してくれます。

いつまでも景気がいいとは限らない

この記事を書いているのは2019年9月19日ですが、今現在転職市場は売り手市場。

つまりは求職者1人に対して1件以上の求人があり、転職者有利の状態です。

景気はむちゃくちゃ良いというわけではありませんが、決して悪くはありません。

転職市場は景気に大きく左右されます。

私がて転職したのは2008年の春から夏にかけてでした。

5月中旬に転職活動を始めて7月中旬に今の会社に入社したのですが、その後9月にリーマンショックが発生。

100年に一度と呼ばれた経済危機が訪れたのです。

もし私が転職活動を始める時期をあと半年遅らせていたら、あの愛想が尽きた会社に長く勤めていたか、またロクでもない会社に転職していた可能性が高いと思っています。

私はとても運が良かったと思っていますが、今はまさに転職するのにとって良い時期です。

オリンピック、米中の貿易戦争、中東不安など大きな経済危機になりうる要因はいくらでもあります。

いよいよ切羽詰まって転職しなければいけなくなった時に世界的な経済危機が起こってしまっては転職どころでなくなります。

今は少なくとも転職する人にとって悪い時期ではありませんし、転職活動は在職しながらできるのですから、せめて情報収拾くらいは始めておきましょう。

好きな仕事、好きな会社での成長力はすごい

当たり前のことですが、ブラック企業に勤めていた人にとってはにわかには信じられない言葉かもしれませんね。

私は好きな仕事と分かって転職したわけではありませんでした。

転職した会社は、年収が人並みよりも良く、帰ろうと思えば定時で帰ることができて、有給や代休も取ろうと思えばいつでも取れる、という環境です。

上司や私と同じ時期に転職してきた同期や後輩たちはみんな仕事ができます。

仕事は決して楽ではないのですが、まさに切磋琢磨した環境で、私を含めて仕事を楽しんでいます。

そんな環境で仕事をしていると、自分の成長を実感することができます。

もし自分が間違った方向に進んでいると上司が適時修正をしてくれますし、誰かが成果をあげればその手法を社内で共有し会社の利益を最大化させます。

会社の利益が大きくなれば社員全員の基本給が上がり、ボーナスも跳ね上がります。

そんな好循環の中にいるとどんどん仕事が好きになります。

私の体感では前職で3年かけて成長した分は、転職後に半年で成長できたのではないかと思います。

しかも転職後の方がより楽しく成長できているのです。

まだこの感覚を味わったことがない人には是非味わってほしいと思っています。

転校に比べたら転職は超簡単

学生は簡単に転校はできませんでしたが、社会人は学生に比べたら簡単に転職できます。

一番もったいないのは、やる気のない環境になんとなく長いし続けてしまうということ。

これはあなたにとっても会社にとって大きな損失です。

頑張るんだったら、絶対に楽しい環境、頑張りが報われる環境、未来につながる環境です。

参考までにオススメの転職エージェントをご紹介しておきます。

最初に相談する転職エージェントは最大手のリクルートエージェントがおすすめです。

リクルートエージェントの口コミ評判|求人の質と年収アップ、特徴、悪評は? ※コロナウイルス感染拡大防止のためリクルートエージェントでは対面面談を電話面談に切り替えています。 転職エージ...

ブラック企業から転職するときに知っておくべき4つのこと

それでも転職する気になれませんか?

まあ今日始めなくてもいいですもんね。

でも今日転職活動を始めなかったらたぶん1年後も同じ毎日です。

今日始めたら2ヶ月後には新しい環境で楽しく仕事をしているかもしません。

でもどうしても始める気になれない!というのであれば以下の3つのことを知っておいてください。

資格や大きな実績がなくても転職はできる

転職活動は意外と、案ずるより産むが易し、と言うこともあります。

募集をかけている企業は優秀な人が欲しいのではなく、今転職活動をしている人の中で、自社の求める人材に一番近い人を求めます。

「今転職活動をしている人の中で」と言うのがミソです。

何事もそうですが、やってみないと分からないんです。

資格よりも経験

ブラック企業を辞めるために資格の勉強をしているのであればすぐに辞めましょう。

資格があるに越したことはありませんが、どんな業界や会社に転職するかも決めていないのに漠然と英語や会計を勉強するなんて意味のないことです。

転職したい業界や企業が決まっており内定を勝ち取るために資格があれば有利になる、もしくは必要条件である場合のみに資格を取得しましょう。

確かに資格を持っていると選択肢は広がります。

しかし将来転職したい業界や企業はその資格を必要としていないかもしれません。

宅建は不動産系の事業を行っている会社でしか重要視されませんし、英語が必要ない会社でTOEICの点数は重視されません。

将来必要になるのか分からないの資格を取得するのに時間を割くのは得策ではありません。

簿記3級を保有している人よりも会計事務経験3年の方が採用されることもあります。

細かい違いはあるかもしれませんが、あなたの目的は資格を取ることではなくブラック企業を辞めて働きがいのある会社に転職することのはずです。

簿記3級は一般的に合格に必要な勉強時間は100〜120時間で、1日1時間で4ヶ月、1日2時間で2ヶ月かかります。

2ヶ月もあれば資格がなくとも真面目に取り組めば転職活動は終盤に差し掛かっています。

場合によってはもう次の会社で働いていることも考えられます。

そんな時間があるんだったら転職活動そのものに時間を割いた方が効率的です。

目的を見失わないようにしましょう。

会社によっては簿記3級を持っていることよりも会計事務の経験がある人の方が採用されることもあります。

TOEIC800点を持っていても全く英語をしゃべれない人がいることを採用担当者は知っています。

履歴書の資格の欄に一行埋めるために膨大な時間を使わないで、転職活動そのものに時間をつぎ込みましょう。

転職活動をしていたらどうしても内定を取りたい会社が見つかったが募集要項に資格が必要と書いてありあなたはそれを持っていないという場合であれば資格を取得するのはOKです。

優秀な人ではなく企業に抜けているパズルピース自分を合わせる人から内定が出る

転職希望者が優秀であるに越したことはありません。

しかし何を持って優秀かは企業によって異なります。

求人を出している企業はそれぞれ求める人材が異なります。

求人を出している会社はパズルのピースが抜けているように人材が抜けている状態です。

企業は早くそのパズルのピースを埋めたいと考えている。

あなたは必ずしも優秀である必要はなく企業の求めるパズルのピースになりきることで内定を勝ち取れます。

年齢一つを取ってもそうです。

若手を採用して組織の若返りを目論んでいる企業に40代でマネジメントも実績も十分な人は書類選考で落とされるでしょう。

課長職の求人を出している企業であれば、若手でどれだけ資格を持っていて現場での実績が十分でもマネジメント経験がなければ採用されることはありません。

化学品を扱うメーカーや商社であれば理学部化学科卒である人に注目は集まります。

御社の抜けているパズルのピースに当てはまるのが私ですよ!とPRし企業が、本当だ!ぴったりだ!と思うと内定への可能性は高まります。

私が転職活動を開始する前、開始してしばらくするまでは不安で仕方ありませんでした。

その思いの根源は「俺はブラック企業でろくな経験や知識を積んでいない。」と思い込んでいたことにあります。

転職市場の中で優秀な人から順に採用されていくので自分なんてものはまだまだだ。

  • 何か資格を取ってからにしよう
  • もっと営業で実績を出してからにしよう
  • とりあえず3年は同じ会社で働いた方がいいのではないか

転職活動開始前このような思いでいました。

しかし営業では少しマシな成績が取れたものの、資格では宅建に落ちTOEICは400点台前半という状況で3年が過ぎようとしていました。

資格は取れないままでしたが、このままブラック企業で一生を終えるのは絶対に嫌だとの思いが頂点に達し特に資格も得られないまま転職活動を開始することになります。

転職活動を開始してからもずっと胸の中にあったのは「こんな自分でも転職できる会社はあるものか。」という思い。

その思いは転職活動を進めていくうちに薄れていき、(どの会社に転職しようかな!?)と転職に前向きな気持ちに変わっていきます。

会社や取引先に迷惑はかからない

一番大切なのはあなたが幸せな人生を送ることです。

あなたにとって何が一番大事なのかを決めてください。

転職を検討し始めると以下のようなことが頭をよぎることがあります。

  • 自分が会社を辞めたらあのお客さんはどうなってしまうんだろう
  • せっかくここまで上司に育ててもらったのに申し訳ない
  • 入社時の同期との約束が守れない

お客さんをはじめとするあなたが担当する会社や個人はいつもあなたと対峙しています。

会社からは「お前は会社を代表して取引先と会っている。取引先には会社の看板ではなくお前に会いたいと言ってもらえると一人前だ。」みたいなことを言われませんでしたか?

しかしお客さんは会社の看板を背負ったあなたと接しています。企業・会社とは別名「法人」とも言いますよね?

法人とは「法」律上「人」として扱いますよ、と言う意味です。

そうしないと会社の持ち物を全部経営者などの持ち物にしなければならず、持ち主が亡くなった時などに相続など面倒なことが起きてしまいます。

ちょっと話が逸れましたが、取引先はあなたと会ってはいますが、対峙しているのはあなたの会社とあなたの肩書きです。

あなたが辞めて担当が変わるその時は多少忙しくさせてしまうでしょうが、会社であれば人が辞めることもあります。

その時にスムーズに引き継ぎをしてその後も円滑に仕事が進むようにするのは会社の責任です。あなたがすべてを背負う必要はありません。

だからと言って全て放り出してもいいと言うわけではありません。

退職するがここまでは自分の責任で全うしようという線引きを自分で行いましょう。

上司に一生懸命育ててもらったのであれば退職は裏切りのような気がして申し訳ない気持ちになるでしょう。

しかしブラック企業に勤め続ければあなたの将来が危うくなってしまう。

一生懸命育ててもらったと思えるほど上司を信頼しているのであれば、退職を告げる時に本音をぶつけても良いかもしれません。

もし同期との約束が本当に大事なのであれば転職を諦めてまでブラック企業に残り続けるのも良いでしょう。

ブラック企業に勤めていたことは強みになる

ブラック企業にいると「自分はろくな経験やスキルを持っていないから転職活動をしても良い会社に転職できない。」と考える人がいます。

転職を決意する前の私の考えでもあります。

しかしブラック企業に勤めていたことは強みにもなります。

あなたほど長時間労働に耐えた人はブラック企業の中にはたくさんいてもホワイト企業の中にはさほどいません。

安い給与でも耐えて耐えて仕事を真面目にやってきたのであればホワイト企業に転職したらどれほど活躍するでしょうか。

採用担当者に「この人はブラック企業に勤めていた。明らかにうちの会社はこの人の前職よりも環境が良いから頑張ってくれるだろう。」と思ってもらえることができます。

ブラック企業に務めていたことが強みとなりますが、あくまでプラスαです。

転職活動において重要なのは企業分析により企業の求める人材像を理解し、自己分析により自分をその企業の求める人材に近づけることです。

※企業分析に関する記事はこちら
※自己分析に関する記事はこちら

これができた上でブラック企業の経験をスパイスのように効かせると内定が近づくでしょう。

ブラック企業の経験をどのように転職活動で活用するのか、その3つの理由について解説します。

長期間働きたい意思を伝えやすい

採用担当者が採用活動の際に一番嫌うのは採用した人がすぐに辞めてしまうことです。

せっかく時間とコストをかけて人を雇ったのに試用期間、半年、1年で辞めてしまっては全てが水の泡です。

採用担当者にと、この人はちょっとやそっとでは辞めないであろう、という印象を与えることは極めて重要なのです。

ブラック企業の経験があると、やむを得ない転職であり本来は一つの場所で長く勤めたい、という意思を伝えやすくなります。

転職の面接では必ず退職理由か転職理由を聞かれます。

あまりネチネチとネガティブなことを言ってもしょうがありませんが、ブラック企業に勤めていたことは理解してもらいましょう。

ブラック企業で働いていたことに対して同情を引くことが目的ではありません。

同情してくれる人も多いのですが、こちらの目的は「転職がしたいわけではなく、同じ場所で長く働きたい」ということを理解してもらうことです。

  • 本来転職はしたくはない
  • 給与が少なく昇級の見込みがない
  • 規定時間外労働、休日出勤が多く将来にわたり改善される見込みがない
  • パワハラが社風として横行しており無くなる気配がない

などやむをえない事情をまず話して、次にその具体例を話しします。

あまり明るい話題ではありませんので長々と話をしないように簡潔にまとめておきましょう。

  • 本来転職なんてしたくない
  • 次働く会社では長く勤めたい

という意思を理解してもらえれば面接官に「うちの会社はこの人の前職と比べればだいぶいい環境であり、入社したら長く勤めてくれるのではないか」と思ってもらえます。

中には独立心の強い人を採用する企業もありますが、多くの会社は長く勤めてくれる人を望みます。

職場環境が改善されるため意欲的に働く姿をイメージしてもらいやすい

これは入社してからのメリットですが、ブラック企業の劣悪な環境に勤めていた経験があると、一般的な企業に勤めている人に比べて少々の理不尽ではなんとも思わない鉄のハートを知らぬ間に身に付けています。

  • 気分で怒鳴られる
  • 急な残業の指示
  • 休日に会議の招集
  • 経費で落ちるはずのものが落ちない
  • 強引に飲み会に誘われて武勇伝を聞かされる

あなたが応募している企業にはあなたのライバルとなる転職希望者も応募しています。

ライバルがブラック企業に勤めているかどうかなんて分かりませんが、もしライバルがブラック企業に勤めているのではなくあなたと同じ理由で退職を決意していたとしたらどう思いますか?

私は根拠なく「確実のこっちの方が厳しい状況だった」と思います。

一般的には根拠のない自信はよくありませんが、転職のライバルは最後までどんな人か分かりませんのでこの場合はブラック企業に勤めていたことを少しでも武器にするため根拠のない自信を持つことにしていました。

一人を雇う時に最終選考まで二人残ったとします。

能力は同じ。

この場合は年齢の若い方、仕事に少しでも関連のある資格を持っている方などプラスアルファで選ばれることがあります。

ブラック企業に勤めていたこともプラスアルファに使うことができるのです。

ブラック企業に勤めていたのだから環境の良いうちの会社に来てくれたは力を発揮してくれるだろう、そう思ってもらうことが重要です。

しかしブラック企業の経験は諸刃の剣。

ブラック企業の思想を持ち込まれては困る、などとマイナスのイメージを持たれると逆効果です。

あなたはブラック企業には染まっていないが、ブラック企業で勤めたことによる強みは兼ね備えている。

とも思われるようにしましょう。

このような状況に年がら年中身を置いていると、ホワイト企業に転職した後に拍子抜けします。

  • 怒鳴る人がいない
  • 早く帰ることを指示される
  • 休日に出勤している人はまずいない
  • 領収証さえ取っていれば仕事関係の出費は全て経費
  • 飲み会は自由参加

むしろ何か裏があるのではないかと思ってしまうくらいです。

ホワイト企業の社内でもしブラック企業で日常茶飯事だったことが起こったら慣れてない人にとっては軽い事件ですね。

でもあなたにとっては大したことではありません。

ブラック企業を見分けることができる

ブラック企業を見分ける方法はいくつかありますがいずれも100%ではありません。

しかしブラック企業に勤めていた経験のあるあなたはブラック企業を見分ける力が備わっています。

それは今の会社と同じ空気を感じるかどうかということ。

この能力はブラック企業に勤めたことのある人にしか備わりません。

もちろんこの能力も100%ブラック企業を排除できるわけではありません。

募集要項を確認した時や面接でその会社を実際に見た時、その会社の人と会話を交わした時に垣間見えます。

  • あなたの会社の募集要項と同じようなことが書いてある
  • 面接官があなたの会社の誰かと雰囲気や言動が似ている
  • 面接室や社内があなたの会社と同じように整理整頓がされておらず雑然としている
  • 社員の雰囲気があなたの会社のように暗い

このような雰囲気を感じたら赤信号です。

やっとの気持ちで転職して多少待遇が良くてもブラック企業であれば転職活動をした意味が薄れます。

ちょっと条件が良くなっただけで転職した根本の原因が解決されていない。

そんな状況は避けるためあなた自身の感覚を信じましょう。

数社面接をこなしたら今まで接したことのないタイプの会社に巡り会うことの方が多いはずです。

ブラック企業に勤めているとどうしても面接で会社を斜に構えて見てしまうことがあります。

  • 面接でいいこと言っててもどうせ働き出したら全然違うんだろ?
  • 繁忙期以外は定時で帰るって面接だから言ってるんだろ?
  • 面接では優しく見せてても普段の仕事に戻れば部下を怒鳴り散らかしてるんだろ?

しかし本当に人材確保に重きを置いている会社が面接はで語ることは全て事実に基づき正直に喋っています。

面接官と転職希望者がお互い正面からぶつかり合います。

それは入社後にミスマッチが判明しせっかく採用活動で時間とコストをかけて採用した人が短期で辞めてしまうことを防ぐためです。

短期間で辞めてしまうことは企業にとっても転職希望者にとっても不幸なことです。

こう言ったら不合格になるのではないか、などと考えずに全て正直に答えて聞きたいことを聞いてミスマッチのない企業選びを行いましょう。

また今の会社に入社した経緯を思い出し同じ轍を踏まないことも重要です。

ブラック企業に入社してしまった経緯は人それぞれだと思います。

そもそもなぜブラック企業に入社してしまったのか原因を明確にして対策を立て今回の転職活動で同じことをしないように気をつけましょう。

ここで気をつけるべきは自分に原因があるということを意識するということです。

例えば私がブラック企業に入社した時は就職氷河期だったのですが、就職氷河期であったことはブラック企業に入社してしまった原因の一つです。

でもこれってどうしようもないですよね。

就職浪人したところで来年は就職氷河期が終わっている保証もないですし、年齢は変えれないですし。でも自分に原因があることは改善ができます。

私が改善すべき点は以下の3つでした。

原因:企業が利用する際の求人掲載費が安い中小の転職サービスを利用した
対策:人材獲得にコストをかけないブラック企業が集まらない求人掲載費が高い転職サービスを利用する

原因:自己分析、企業分析が十分ではなかった
対策:第3者の視点も入れた自己分析、プロ(キャリアアドバイザー)の視点も入れた企業分析を入念に行う

原因:1社受かって就職活動を辞めてしまった
対策:決めた期間中に納得の行くまで転職活動を行い複数社の中から企業を選ぶ

転職の目的を明確にする

最後にこの転職目的が達成されたら確実にあなたは楽しくなる、そんな目的よく考えて思い描いてください。

書き出すと尚良いでしょう。

頑張って達成したい、そこまでは頑張りたくない、これだけは譲れない、そんなことも良く考えて目的を決めてください。

それがあなたの転職の最終目的となります。

転職活動は全てこの転職目的を達成するために行われます。

中長期的目標を定める

嫌なことがあるから辞める。

退職理由はそれで構いません。

しかしあなたはすぐに転職活動をしなければなりません。

転職を決意したらそれまでのことは忘れて今後あなたの社会人人生をどうしたいのか、転職目的を策定しましょう。

  • 上司が嫌だったから
  • 給料が少なかったから
  • 休みが欲しいから

流石にこんな転職理由を面接で言う人はいないでしょう。

履歴書に転職理由や志望動機を書く際にはそれを前向きな理由に転換すると言うのは当たり前の話です。

しかしそれは応募する企業が決まってからの話。

漠然とでもこんな社会人生活を送りたい!と言う願望があるはずです。

それを言語化してください。

別に一般的に見てポジティブなものである必要はありません。

  • ニッチな業界にいたのでもっとニュースや新聞に出ているような経済に関わっている体感を得られる仕事がしたい
  • 人に喜ばれるのを体感できる仕事がしたい
  • 今まではB to Cのビジネスでわがままな個人のお客さんが多かったのでB to Bのサラリーマン同士の仕事がしたい
  • 取引先と頻繁にやりとりするのが嫌なので、なるべく人と触れ合わない仕事がしたい
  • 何千万、何億円単位の大きな金額の仕事がしたい
  • 多少年収が下がっても勤務時間が少ない仕事がしたい
  • 将来は海外赴任したい
  • 転勤のない仕事がしたい

こんな感じです。

今後あなたが行う転職活動はここで決めた転職目的を達成するために行われます。

ここが原点です。

転職活動に迷ったら原点に戻ってみてください。

この転職目的を達成するためであれば法律を破らない限り何をしても構いません。

最後に

転職のタイミングはいきなりやってきます。

プチ転職活動はやっておくと、(やっててよかった〜!)となるでしょう。

いざ会社を辞めてゼロから転職活動をスタートするよりかは少しでも進めておいたほうが後々楽になります。

ブラック企業に勤めていると「仕事が嫌だ」「将来が不安だ」「お金も時間もない」など不安が次々と募ってきます。

社外の人と触れ合っても羨ましさが先行して心から楽しめなくなったりもします。

お酒やギャンブルに逃げて現実逃避したくもなりますが、すぐにまた現実がやってきます。

転職道程を脱却するにはあなたがあなたの判断で一歩踏み出すしかありません。

ABOUT ME
監修・執筆 新井 誠|人材採用コンサルタント
新卒でブラック企業に入社し3年勤務したのちに転職。転職後は専門商社の人事部で15年勤め100名以上の採用に携わる。2017年に独立してからは人材採用コンサルタントとして200社以上の人材採用に関わる。
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